転校生2
いつものように教室はワーワーガヤガヤ…。
ここはもはや教室ではない!【ジャングル】だ!!
今日の1時間目の教科は国語。
担当の教師はもちろん銀八である。
ガラガラ……
「おぅ、みんな席着けー。…朝のホームルームで言い忘れてたから今言うが、今日!転校生がこのクラスに来る!」
「せんせー、そういうビックな話は朝言ってください!」
「あぁ、悪なったな。…おぃ、中に入れ。」
銀八に促され教室に入ってきた少年。
彼が入った途端、誰もが言葉をなくした。
黒い髪
左目の眼帯
真っ赤なワイシャツ…
そして、殺意を帯びた目…
彼だけがこの空間で異質なものだと感じたのは言うまでもない。
「あー、じゃあ自己紹介して。」
銀八をギロリと睨むと3Z全体を見渡し、
「高杉晋助。」
『………。』
一同、何の反応も見せない。
いや、ここで変なリアクションを取ると殺される……そんな気がしたからだ。
しかし、ここで空気の読めない野郎が一人…
「先生ー、高杉クンはホストか何かだったんですか?俺はその高杉クンのワイシャツのボタンを上から3つ開けて肌を露出する行為に疑問を感じます。」
『ヅラー………』
「あと、耳にピアスもどうかと。……なぁ、近藤クン。」
「んなっ!どうして俺に振るんだ!」
焦る近藤を除いて、また一同その場に凍り付いた。
高杉はとくに反応を見せるわけでもなく、全体を凝視している。
「俺は攘夷高校から転入してきた。テメェら、俺に刃向かうようなら血を見るぜ。」
(なんだー!コイツ!!)
キーンコーンカーンコーン…
凍りついている間に授業は終了した。
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