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不意に後ろから抱きしめられ、身体が上気した。
この熱は暑さじゃない。風邪のような病気の熱さでもない。


「シキ…駄目だって…」

「ほぅ…そのわりには身体は正直みたいだがな」

「熱で身体が熱いだけだって…」

弱弱しく反抗するも痛いところを突かれ何も言えない。



アキラの反応に気分を良くしたシキは、さらに強く抱きしめてきた


「アキラ、何を期待している?」





アキラの様子を楽しむように笑うシキ



耳を甘噛みされ、恥ずかしいことを囁かれて…なんだかもう…








すること全てが反則だった







シキのほうに身体を向けるとすぐに口を塞がれた。

甘く蕩けるような感覚に陥り、夢中になって舌を絡める。


「アキラ…熱い」

「…っ…ふ…だから熱だって…」



苦しい言い訳をしているのはわかっていた。

でも自分がシキによって感じているとは言いたくなかった。




いやらしい音が部屋中に響き渡る

シキの手によって耳を塞がれているので、音がダイレクトにくる


「今日はすごいな…」


キスはそのままでシキの手が這うように脇腹から中心へ移動する


「やだ…って…」

「嫌なら少しでも抵抗してから言ってみたらどうだ?」


脱力し切ったその身体はシキからの愛撫を受け入れることしかできなかった



すでに勃ちあがったソレに触れられると自然に身体が跳ねた


「…キ…シキ…苦し…っ」


シキがキスを止めアキラを見ると、頬を上気させ潤んだ目で何かを訴えていた。

着ていたパジャマは乱れて腹まで捲りあがり、首筋から汗が滴り落ちる姿を見てシキが一言



「エロいな…」


その言葉しか出てこなかった




着ているものをすべて脱がし、直に中心に触れると先端から先走りが溢れてきた


「気持ちいいか?」

「…見ればわかるだ…っ…ぁ…」


アキラの反応を楽しみながら手を上下させると、面白いように身体がビクビクと痙攣する




「シキ、待って…」



アキラは息を荒げながらシキの手の動きを止めさせた。


少し焦っているような手つきでシキのスラックスのチャックを下ろし、すでに誇張したソレを出して躊躇いもなく口に含んだ。

アキラの思わぬ行動にシキの目が一回り大きくなった。





「アキラ…」


「…っふ…シキの…だ…って…こんなになって…っ…」



口の中の粘膜が絡みつきシキのモノがさらに固くなる



「自分から咥えてくるとは珍しい。…全く…本当に淫乱だな、うちの嫁は」


必死に咥えて奉仕するアキラの頬を撫でてその様子を見る。




じれったいような、でもまだ続けてもらいたいような……そんな感覚に陥りながらシキは目を細める。


口と手を使ってシキを気持ちよくしようと頑張るアキラ自身のモノからは透明の糸が伝っており、すでに後ろの蕾を濡らしていた。




「アキラ」


「…?」


「四つんばいになれ。できるだけ痛くないようにしてやる」



アキラに指示を出し、その通りにさせるとゆっくりと蕾に指を挿れていく。




「っ…んんっ…」


固く閉ざしたそこは普段は排泄器官として機能しており、何かを受け入れるところではない。


何度身体を重ねたところで始めから無理矢理やってはいけない。シキはそう思った。


普段はそこまで考えないが、相手は病人だ。病人にこんなことをしている自分もだいぶ悪人だろうが、ここまで来てしまった以上収まりがつかない。




指を出し入れしていき、次第に指の本数を増やす


そこはゆっくりではあるが解れてきた



「アキラ、ゆっくり挿れるぞ…息を抜け」


声が廊下に響かないように枕に顔を埋める


比較的スムーズに入り、互いに息を整える





「シキ…っ早く…」



「そう焦らなくてもくれてやる」




最初はゆっくり、徐々にペースを速めていく




「…っ!ぁぁっ!…んっ!」


枕に顔を埋めても防ぎきれない嬌声が響く



「ぅ…ぁん!やっ!…んん…!」


アキラの感じるところは全て知っている。


そこを執拗に攻め立てる




暴れるアキラの腰を押さえつけて奥へ奥へと打ち付ける





「あっ!…シキっ…!んっ!ぁ…そこ!そこ!」


「ここか」




ベッドの軋む音など、もう二人にとってはどうでもよいことだった。

互いの熱を感じるように激しく律動する




「シキ…っ!も…ダメ…!!っ!!!!!」


飛び散る白濁


シーツにたくさん飛び散りシミを作っていく……




「…俺も…ッ!」


最奥に射精し、ゆっくりと抜く



蕾から伝い落ちる白濁


ぐったり倒れこむようにアキラは意識を飛ばした





シキはアキラの身体を綺麗にして自分も眠りに堕ちたのだった………











翌日、医師と看護師にニヤニヤ見送られながら退院。



恥ずかしい気持ちといろんな気持ちが交差してわけがわからなくなったアキラは足早に病院を後にした




タクシーの中でアキラがずっとシキの足を踏んでいた


場所が場所だけに何も言えず、ひたすら堪えていた。





どうしていつも最後はこうなってしまうんだろう…


シキのことを好き故に身体を重ねるという行為にシフトしていってしまう…





『恥ずかしかったんだぞ…医師には、あれだけ声が出ていれば元気な証拠です…と言われて…
しばらくは口聞いてやらないからな…!』









end








いやはや、ひっさしぶりに書きました。
やっぱりいいですね、シキアキ夫婦wなんか書いてて楽しく、そしてほんわりしてきます!

いきなり裏モノを書いてしまったので、『こんな表現でいいんだっけ?』
とか、かなり思考錯誤しつつもなんとかまとまりました。というか、前戯、長いwwあ、いやいや、前戯大事、ゼッタイ!


感想などいただけたら嬉しいです!!



次回もお楽しみに♪




2013.08.15











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