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止まらない!!





金曜の夜、早く帰宅したシキは手に何かを持っていた。

「それ、何だ?」

「社長からもらった高級な酒だ。」

「酒…か」


前回のトラウマが甦りアキラは眉間に皺を寄せた。

「大丈夫だ。飲もうなどとは言わない。」


少しシキの表情が曇った気がした。本当はアキラと久しぶりに飲みたかったのだ。
それを雰囲気で悟ったアキラはその酒の入った袋をシキから取ると足早にリビングに向かう。


「…飲もう…ちゃんと自重するから。…俺はアンタと飲みたい」

「お前がそう言うのであればそうするとしよう。」

シキの口元が緩むのを見たアキラは少し微笑んでテーブルについた。



せっかくのいい酒だということで、夕飯を食べて風呂上がりに飲もうという話になり、先に風呂からあがったシキは酒の封を開けた。少しグラスに注ぎ味見するとやはり高級そうな味が口いっぱいに広がった。

「…甘いな」

「え、開けたのか」


シキが呟いたのと同時にアキラが風呂場から出てきた。

「高級な酒がどういうものか味見したくなってな。」

「早く飲みたかっただけじゃないのか?」


シキをからかうと「飲むぞ」と言われ酒を注がれたのだった……………












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