ぱちぱちれんさい | ナノ
 つめあわせ1



ガッシャーnガッシャーン!!!


「なんだ今の音は!?」


「男バレの牛島のスパイクが体育館2階席の窓ガラスを割った音と、女バレの鷲匠のスパイクが体育館入口を通り抜けて校舎の窓ガラスを割った音です!!」


「あの二人は本当に高校生か!?」








スパイクが体育館通り抜けて校舎の窓ガラス割ったのは元バレーボール部の私の母の実話。我が母ながらマジパネェ…。









「そういえば空知ちゃんって『牛島くん』とか『瀬見くん』とか男子にはくん付けすんのに、なんで俺だけ『天童』呼びなんデスカ?」


「え? うーん、巴のが移っちゃったんだと思うけど」


「それだと英太君のことだって『瀬見』になるんじゃん?」


「まあでも、巴は天童の話ばっかりしてるからね。『天童』の方がよく聞くからだと思うよ」


「…何ソレ初耳」


「耳赤くなってるよ、天童。あと単純に、天童にくん付けってちょっと生理的にアレだし」


「空知ちゃん、なんでそんな上げてから落とすのが上手いの? 泣いちゃうよ?」








好きな子をいじめちゃう系男子、天童。









女子バレー部の部室


「あっ、巴! またそんな締め付けて!」


「げっ…いいじゃん別に」


「よくない! 形崩れちゃうからそんなギュウギュウ締め付けるのやめなって言ったじゃん! 巴、せっかく大きいんだから!」


「だってキツくしないと動いた時に揺れて痛いんだもん」


「ちゃんとサイズ合うのつけてれば大丈夫だって! 今度お店行こ、ちゃんと測ってもらえるから」


「え、や、やだよー…。いいってば別に…」


「女同士でなに恥ずかしがってんの。来週の土曜日、練習終わったら行くよ」


「うぅ…こんなんあっても邪魔なだけだし、いっそ取りたい…」


「贅沢な悩みだなぁ…。私も巴の半分でもあればいいのに…」







男子バレー部の部室


「ねえ、誰か言ってきて…丸聞こえだから声小さくしてって…


「男バレと女バレの部室の壁薄いのあいつらもわかってるはずなのにな…」


「だっせー隼人君、前かがみになってやんの〜」


「そういう天童は何で壁向いてんだよ」


「むしろこの状況下で平然と着替えてられる牛島さんは何者なんですか…」


「いや、あれはさっき巴のスパイクをブロックした時、吸い込みしたことを反省してて周りの声を聞いてないだけだから」


「お前ら落ち着け、固有名詞は出てないんだからアレの話とは限らないだろ? そう思わせといて実は全然関係ないやつでしたというお約束が…」


『あたし小鳩ぐらいのサイズのが良いし! 身体とっかえっこしようよ、これほんと邪魔なんだから!』


『人のコンプレックスをよくもそんな風に…! どうせ私は平たいよ、厚着したら凹凸なくなるよ…! ぐすっ…』


ガンッ!!!


「し、白布ーッ!!! ヤバイ、白布が煩悩に打ち勝つために壁に脳天叩きつけた!!!」


「瀬見さんうるさいですよ」ボタボタ


「強く打ちつけすぎて出血してんじゃねえか!! おい本当に誰かあの2人止めてこい!!」


(相手は鷲匠とはいえ、女子のスパイクを吸い込むなど言語道断…明日はブロック練習を少し長めに行うか)


「ほんとぶれないのね若利君は」






下ネタですみません…。



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