◎ お互いから見たお互いの話
Q.空知小鳩さんはどんな人ですか?
「良い子だよな。すごく細かいことにまで気配りしてるし」
「常に冷静で落ち着いてるし、やっぱ主将って感じするよな」
「良いセッターだ。空知のように、アタッカーのことを第一に考えた献身的なプレーをするセッターは、スパイカーにとってありがたいからな」
「献身的な! 確かにその言葉がピッタリだな。同じポジションとして、空知から学ぶことはたくさんあるし、あとはやっぱり良いヤツだよな」
「考えてることが顔に出すぎててめちゃくちゃ面白い。若利君カッコいい!とか考えてるのがモロバレすぎてさ〜」
「天童、女の子で遊ぶなって何度も言ったよな? 学習能力がないのかな?」グリグリ
「いだだだだだだだ!!!」
「あ、あと可哀想なヤツ。若利なんかを好きになってしまったばっかりに…同情するわ…」
「?」
Q.諏訪こはくさんはどんな人ですか?
「キツイ性格に思われがちだけど、実際は凄く優しい子だよ。ちょっと真面目すぎるのが惜しいけどな」
「あの性格は損するよなぁ。良くも悪くもクソ真面目だと思うぜ」
「わかるわかる、諏訪ちゃんも嘘つけないタイプだよね〜。だけど俺が話しかけるとストレートに嫌そうな顔すんのはさすがに凹む」
「お前が背のことでからかいまくるからだろ…。苦労人だけど苦労するのが嫌いじゃない空知と違って、全力で嫌がってるのが諏訪って感じだな。諏訪の場合は主に双子のせいだけど」
「元セッターなだけあって、カバー力のある選手だ。スパイカーとしては、パワーは心許ないが、バネもあるしコースを打ち分ける技術もあるから十分戦力になるだろう。あと諏訪と話していると首が痛くなる」
「あぁ、33pも身長差があるとな…」
「そういえば、俺も諏訪ちゃんに言われたわ。『お前と話していると首が痛くなるから屈め』って」
「若利が諏訪に話しかける時、律儀に屈んでんのはそれが原因か…」
「なにげに若利君と諏訪ちゃん仲良いよね。左利きあるあるとか話したりすんの?」
「あぁ、左利き用の文具店があると諏訪から教えてもらって、そこを使うようにしている」
「へー、そんなんあるんだ! 今度連れてってよ〜」
「お前使わないだろ」
Q.戸鷹沙羅・杏樹姉妹はどんな人ですか?
「本当にそっくりだよな。何度見ても見分けがつかないよ」
「これぞまさに双子!って感じだよね〜。面白いし、普通に好きだよ」
「天童とは気が合いそうだよな。俺はどちらかといえば諏訪タイプだから、あいつらの相手してると疲れてくる…」
「そういえば、英太君の私服写メ見せたら大爆笑してたよ」
「はっ!? なにやってんだお前! どうりで最近あいつらが俺を見るなりクスクス笑ってるはずだよ…!」
「顔はそっくりだがプレースタイルは違うな。姉の方はキルブロックを主体とした攻撃的なブロッカーだが、妹の方はソフトブロックで味方に繋ぐタイプのブロッカーだ。双子でもプレースタイルは違うんだな」
「ってかあの2人ってどっちが姉でどっちが妹?」
「沙羅の方が姉で、杏樹の方が妹」
「へー、でもどっちがどっちだがわかんねーや」
「…俺を見るなり、『うぇーい、1cm勝ってる〜』とか言って頭を撫でてくるのが腹立つ…」
「うわ、それすげーうぜえ…。どんまい、隼人…」
Q.鷲匠巴さんはどんな人ですか?
「とにかく馬鹿」
「天童、そんなことばっかり言ってるから殴られるんだぞ」
「でもそうじゃん? とにかく馬鹿、ほんとに馬鹿。もー怖いくらい馬鹿正直で、裏を読むとかできないから詐欺とか合わないか心配だわ」
「でもそういうところが好きなんだろ」
「まあな、ってなに言わせんねん」
「知らねーよ」
「まあ、素直な良い子だよな。損することも多いだろうけど、ああ素直だと空知みたいな面倒見てくれるヤツには困らないと思うよ」
「いまだに監督の孫ってことが信じらんねえよ。でもたまに監督に激似なんだよな、怒った時とか」
「あのスパイクは女子ではかなり貴重だろう。レシーブ力もあるし、攻撃的なオールラウドプレーヤーだ。だが高さがそれほど無いのは痛いな」
「それはいつも男子のネットで練習してるからそう思うんであって、女子だとまあまあ高い方だぞ。でも、あんなに楽しそうにスパイク打つヤツはなかなかいねえよ。巴にトス上げてると、こっちも楽しくなってくるんだよな」
「ほんと馬鹿だけどね」
「何回言うんだよ」
Q.牛島若利さんはどんな人ですか?
「「だってさ、小鳩」」
「えっ!? な、なんで真っ先に私に聞くの!?」
「だって恋しちゃってるもんねー」
「牛島に関してはあばたもえくぼだもんねー」
「ちちちちちちちちが、ちが、ちがうからね! 私はただ単に憧れてるのであって、別にすすすすす、すきとかそういうのとはちがうから」
「いいから言いなよ、めんどくさい…」
「そ、そうだね…凄い人だよね。バレーに対して凄くストイックだし、実力は確かだし…。ただスパイクを打ってるだけでついていきたくなるのが、牛島くんの凄いところだと思うよ。あと、ああ見えて凄く気遣い屋さんで、優しくて…」
「ダメだ、止まんないわこれ」
「でも牛島は実際すげーからね! 同じエースとして絶対負けねー!」
「牛島にそんな食ってかかれるの、巴ぐらいなもんだよ。まあ、ああいう『黙って俺についてこい』的な主将っていうのは、ある意味貴重だよね。実際、スパイクに説得力あるから凄いと思う」
「なんだ、ベタ褒めじゃん。ウチら的には、牛島はからかっても『?』みたいな反応しか返ってこないからつまんなーい」
「小鳩とか、こはくぐらいは食いついてきてほしいよねー」
「あんたらは面白いか面白くないかでしか人を見れんのか」
Q.大平獅音さんはどんな人ですか?
「獅音の方がちゃんとした主将っぽいよね。しっかり者で気配り上手で、小鳩の男子版って感じ」
「私より大平くんの方がしっかりしてるよ。男バレって良くも悪くもアクが強いから、それをまとめられる大平くんの存在は凄く大きいと思うな」
「獅音はスパイクもパワーがあって凄いし、ブロックフォローとかちゃんと入ってくれるし、ツーとかフェイントとかもしっかり見てるから拾ってくれるし、痒いところに手が届くって感じ! ぜってー負けねー!」
「「何故かよく怒られる」」
「どうせ、あんたらが何かしたんでしょ」
「合宿の時、替えの下着を1日分少なく持ってきちゃって、初日に履いてた分を洗濯して男バレの部室のヒーター使ってパンツ乾かしてたら『せめて女子の部室でやりなさい』って怒られた」
「あとクラスの男子に『双子って本当に身長も体重も一緒なの?』って聞かれたから『胸のサイズも一緒だよ』って答えたら『そういう冗談はやめなさい』って怒られた」
「あんたらは何やってんだ、少しは慎みを持て!!!」
「「それ大平にも言われたー」」
Q.山形隼人さんはどんな人ですか?
「山形にはめっちゃスパイク拾われる! 悔しいけどリベロとしてはすげー!」
「山形くんは同じチームにいてくれると本当に安心するな。ヤバイって思ったボールも、必ず触ってくれてるからセッターとしては本当に助かる」
「「面白いおもちゃ」」
「あんたらいい加減にしなよ、そのうち山形がマジで怒っても知らないよ」
「大丈夫、ああ見えて結構ジェントルマンだから」
「それにちゃんとフォローしてるから。『ウチらの1p下だけど、こはくの18p上』って」
「ぶっ飛ばすぞ!! 山形にはただただ同情する、こんな面倒な双子に絡まれて…」
「「だって反応が面白いんだもーん」」
Q.瀬見英太さんはどんな人ですか?
「凄く上手いセッターだよね。瀬見くんのプレーを見てると色々学べるし、その手もあったか!って参考になるなぁ」
「私も元セッターだからわかる、瀬見は本当に上手い。トスを上げるタイミングとか、ほとんどドンピシャだもん。相当アタッカーのことを見てるんだと思うよ」
「瀬見の私服は笑えるよ」
「柄と柄の合わせ方がマジで草生える」
「わ、私は個性的でいいと思うけど…」
「確かにちょっとあれはない。まあ、いつもジャージか制服だから問題ないけど。顔は良いしね」
「瀬見はすげー良いヤツだよ! あたしにピッタリのトス上げてくれるし、練習とことん付き合ってくれるし!」
「「巴、そんだけ?」」
「あ、あとサーブもめっちゃ上手い!」
「瀬見どんまい、道のりは遠いわ」
「このバレーターミネーターはちょっとやそっとじゃ落とせないわ」
「?」
Q.天童覚さんはどんな人ですか?
「すっげームカつくけどブロックは凄い! すっげームカつくけど!」
「なんで2回言ったし」
「ムカつくんだもん! 人を見るなり筋肉ダルマだのバレーゴリラだの…。それの何が悪いんじゃボケナス!」
「否定はしないのかよ」
「でも、天童は本当に良いブロッカーだよ。私も天童にブロック教わってから、ドシャット決められるようになったし。ただもう少し素直になればいいのにね…」
「天邪鬼が染み付いてんだもん、仕方ないじゃん。それに素直になったところで、相手はあの巴なんだから暖簾に腕押しだよ」
「天童、面白いから好きだよー。ゲスだゲスだ言っても、普通にいい奴だし」
「ねー。ブロッカーとしてもすげーと思うし」
「お、初めて双子がバレー絡みのこと言った」
「うちらが言わなくても巴が言うから別にいいかなって」
「それにまあ、一応うちらもミドルブロッカーだから」
「あー、なんかバレーしたくなってきた! 体育館いくべ!」
「はいはい、せっかくだから男子も呼ぼうか」
みんな仲良し3年組!
おまけ、お互いから見たお互い2年編
Q,白布賢二郎さんと川西太一さんはどんな人ですか?
「白布は私の小鳩さんに近づく限り滅べばいいと思ってる」ビキビキ
「こんな気持ち悪い奴に粘着されて可哀想だと思ってる」
「泉澄、酷い! 気持ち悪いなんて言い過ぎ!」
「川西はまあ、普通にいい奴。身長高いから顔見てると首痛くなるけど」
「無視された! でもまあ、川西は無害! 小鳩さんに近づこうものなら私の憎しみでコロス」
「前言撤回、川西もやっぱり可哀想、こんな吐き気を催すほど気色悪い奴と同学年で同じクラスってだけで」
「だから酷いってば! 私じゃなかったら泣いてるよ!?」
Q.早房美羽さんと今藤泉澄さんはどんな人ですか?
「早房は頭おかしい」
「上に同じく。今藤のおかげで害は少ないけどな」
「変態でなければまあまあ顔は良いのに、あと身長削れろ」
「ぶっ」
「今藤は、普通にいい奴だな」
「ああ。毒舌だけど」
「被害は全部、早房にいってるから問題ない」
「そうだな、早房だし」
「お前らも酷い!!」ガラガラッ
「うわっ、出た」
これでも仲良し2年組。
ちなみに美羽は特殊な訓練を積んでいる鋼鉄メンタルだから平気なのであって、友達にこんなこと言ったらいけません。