ぱちぱちれんさい | ナノ
 テスト期間と及川さん



「テスト期間とか死ねばいいのに」


「全く同意見だ」


「巴も若利もどんだけ練習したいんだよ…」


「ほら巴、今回英語と生物やばいんでしょ。牛島くんはともかく、巴はいつも赤点ギリギリなんだから勉強がんばって」


「逆に考えてみ? 赤点取って進級できず留年し続ければ一生バレーし放題じゃね?」


「駄目だ休憩しよう、巴が完全にノイローゼになってる」


「まだ始まって30分も経ってねーよ!!!」


「英太君マジメか。いーじゃん、俺も疲れたし休憩〜」


「はぁ…唯一の頼りは空知だよ。俺じゃこいつらの面倒見切れないし…」


「そうでしょー! なんせうちの小鳩は学年トップですから!」


「でもお前いつもドベギリギリじゃん」


「あ゛?」


「うわ、いま鍛治君クリソツだった!! さすがは孫、遺伝子の力を感じるわ」


「うるせー生物はもう捨てたって言ってんだろーが!!!」


「誰もそんな話してねーよ」


「巴、今回ばかりは赤点免れないかも…」









基本暗記でなんとかなってた生物が遺伝子出てきた瞬間にガタガタになった人〜? はーい私でーす!









とあるショッピングモール


「きゃーっ、及川さーん!」


「及川さん、写真撮ってくださーい!」


「ハイハイ、他のお客さんの迷惑だから今度ね〜」


「えーっ! ちょっとでいいんです、お願いしますーっ!」


「あっ、こっちこっち! ほら、及川さん! 本物!」


「きゃーっ、本当だー! すいません、握手してくださいー!」ワラワラ


(うわぁ〜、すごいことになってきた。さすが及川さんだけど、本当に他のお客さんの迷惑になるからなぁ…)


「ちょっと、私が先に来たんだけど!」


「はあ? 関係ないじゃん、調子乗んないでくんない!?」ガヤガヤ


「(うわ、めんどくさ)ハイハイ、その辺にして…」







「あの…すみません、通してもらっていいですか」キラキラ


「「「!?」」」


(えっ、ちょっ、なにこのキラキラオーラ…。制服からして白鳥沢の女子生徒…女子かアレ…?)


「あと、静かにしてほしいんですけど…。あなた、白鳥沢の生徒だよね。こんなところで騒いでると学校に迷惑かかるから、静かにしてね」キラキラ


「はっ、はいっ!! すみませんでした、空知先輩!!」


「わかればいいの。気をつけて帰ってね」キラキラ


「「「は、はいぃっ!!!」」」


スタスタ…


「ちょっと、あのかっこいい人誰!? あなた知ってるの!?」


「あぁっ…!! 空知先輩が優しく叱ってくれた…!! 私、生きててよかった…!!」


「空知さんっていうの!? ちょっと詳しく、3階のフードコート行こう!!」


ワーキャーセンパイステキカッコイイーダイテーガヤガヤ


「…」ポツン








「いいんだよ!? 別にいいんだよ、野次馬の子たちがいなくなってくれたし!? でもこの言い知れぬ敗北感が…あぁーっ!! 思い出したらなんか腹立ってきた!!」


「さっきからうるせぇぞ、クソ川!! ドタマかち割んぞ!!」


「あーもうこれだから白鳥沢って嫌い!!!」



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -