光咲と椿(人)
 


ある日、帰宅したらドアの前に知らない人がいた。
同年代?いや1、2個ぐらい上かな?まあほぼ変わらないか。
真っ黒な服で、片手には開封済みの猫缶。
え、自分で食べてるの?猫用を?
…とにかく変な人だ。
しかし、そんな人がいると家に入れないので警戒心マックスで話しかける。


「あのー…ウチに何かご用ですか」

「は?ウッザ、何で話しかけてくんのさ。無視してたのに」


…は?
え、分かってて無視してたの?マジで?
そしてなんだこの態度!なんだコイツ!


「はあー!?あんたが家の前にいて退いてもらわないと入れないからなんですけど!?」

「うるっさいなこの程度でいちいち声荒げるとか何なの?ヒス女の素質でもあるの?大体ボク一人いた所で問題なく入れるよネ。こんな広い廊下なんだから」

「そう言う問題じゃないわ!警察呼ぶぞ!」

「良いよ良いよー呼びなよ。のろまな指がボタン押す前にアンタの首を跳ねるけどネェ」

「〜!!」


くっそ腹立つーー!!!!
あたしが戦えるタイプの能力だったらガチバトルしてた!
こんな所でこんな事を悔やむ日が来るなんて!
そして、せめて口喧嘩だけでもと思ってもあっちの勢いは止まらない


「って言うか被害者ボクの方だからネ。人間ってのがそもそも嫌いなのにアンタと話さなきゃいけないボクのストレス分かる?わっかんないかあ。ボクが何者かすら分かんないもんネエ。折角の能力も人外には使えない役立たず。ザーンネン。その辺の天使サマより優しいボクが人間に合わせてあげて言うと、アンタ死刑になるレベルだから。それぐらいボクにストレス与えてるから。でも世界一、森羅万象全てのものが今この時一瞬で滅んでも絶対守り抜くと決めた大好きなあの子の悲しむ顔をボクはとてもじゃないけど見れない。見れないから殺せない。悲しいなあ…。あ、そうだ!ボクに殴りかかっても良いヨ。そうすれば、向こうが手を出して来たので防衛の為に殺しちゃったって理由が出来るよネエ?……ほら、殴ってみなよ」

「う…うう…うぐぐ…っ…」

「アレ?アレアレレ?もしかして泣いちゃったの?…ふーん、この程度で泣くんだ。まあ、良いよ。ボクが退けばアンタは家に入れるし、ボクもストレスの原因から解放される。良かったネエ…ボクは今の所殺しはしないけど、いつでも死んでくれて良いんだよ?バーカ」


…散々言って、ヒラリと飛び降りては平然と着地し人の少ない方へ消えていった。
…………うわあああああん!悔しい!悔しいよー!
あいつが何者なのか確かに分からないけど!何でここまで言われなきゃいけないんだ馬鹿野郎ー!!
殺しとか暴力が許可されている世界なら間違いなく包丁片手に飛びかかってた!
そう…そう言う世界だったなら……


「あの猫缶まっくろくろすけ野郎いつかぶん殴るー!!!!」


ついそんな叫びがマンションの廊下に木霊した。
…隣の人にめちゃくちゃ心配された。
全部あいつのせいにしとこう。



――――――――――――

種族の事もあったり色々な理由でもう当然ですが一生仲良くなれない二人です\(^o^)/
椿は葵以外には話しかけられただけでイラつくかキレるとよく説明していますが、光咲に対しては更に嫌いすぎて逆によく喋る時もあります。
上で本人が言っていますが、怒らせて殴りかかってきたり刃物持ってこっちに向かって来たら殺して良い理由が出来るからです。
取り敢えずSSSですがやっと葵以外にする態度、素行の悪さしかない椿を書けた気がします。
まあ今までもちょいちょいチラリしていましたが、緋桐さんやおじさんはまだ話せる二人なので…()
大体こんな感じです。
その他の人間だと「うるさい」、「ウザイ」、「死ね」等の数パターンから選んだ一言暴言で会話を終わらせてくるか、殺されるかです。
実際書いてみて多分これ想像以上に性格悪いし危険人物と思ったry



前へ 次へ

[ 61/68 ]






「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -