隣の席の食いしん坊
 


アイリスちゃんと出会ってから10年。
あれ以来そんなに危険な事はなく、私は高校2年生になりました。
教室が変わってクラスメイトが変わって、楽しい事が起きそうな学校生活。
そして、早速凄い事が起きています…!


「あー…」

もぐもぐ

「………あの、この学校って早弁とか許されてたっけ」

「…いや、全く」


隣の席の男子生徒が朝からずーっと食べ物を食べている。
因みに今は三時限目が終わった所。
お、お腹大丈夫なのかな…?
物凄い好奇心を感じるので話しかけたけど、食べ物を食べ続けている以外は普通みたい。


「仕方ないよ、めんどくせえけどこうしないと腹が減る」

「ええ!?ずっと食べてるのに!?」

「ずっと食べてるのに。気味の悪いとか思う?事実だし、構わないけど」

「え?そんな事はないよ!食費は大変かも知れないけど個性と言うか、何か面白い人だなって!」


………うーん、これは前にアイリスちゃんに聞いた能力者?ってやつなのかな?
私の知る限りでは物を食べ続ける何て病気知らない…(成績とか悪いけど)
ふと、男子生徒が食べる手を止めて私を見ている。
あれ、怒らせる事をしたかも!?と思っていたら、少し楽しそうに笑った。


「お前変な奴だな、今までそんな事言われた事なかったよ」

「そうかな?私はそう思ったけど」

「隣の席がお前で良かったかも。そうだな…小鳥遊 曽良。曽良で良い。俺名乗ったし、名前教えて」


お、おお!これは仲良くなれるチャンスかも!
嬉しさの余り凄く元気な感じに答える


「うん!岡崎 紅葉!クレハって呼んでね!」

「ん、よろしくモミジ」

「…あれえ!?名前違うな!?」

「そーだっけ。人の名前覚えんの苦手なんだ。めんどくせえしモミジで良いだろ。愛称愛称」

「今は良いけどちゃんとした名前覚えておいてね!?」


んー、なんて言いながら曽良君は新しいパンを取り出す。
うん、本当に面白い人だ。
とにかく、新しい友達も出来たし本当に楽しくなりそう!
早速遊ぶ約束もしちゃったりして。


「これからよろしくね曽良君。それから…」


早く名前覚えてね!





(モーミジー、モミジー食いもんなくなった)(はっ、私のお弁当を狙っている!?)(狙ってる狙ってる。ジュース奢るからちょっと分けて)



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