伊達男の憂鬱


※ほぼ光忠視点、少し変態っぽいので閲覧注意


僕の主である審神者ちゃんは困った人だ。
僕の事を男として意識してないせいか目の前で着替えたりとかするんだよね。僕の事慕ってくれてるのは普段から凄く伝わってくるけど、流石に女の子の着替えを毎回見せつけられるのは男としてきつい。いつもなら僕から引き下がるけど今度こそガツンと言ってやろうと決意した。


決意した後すぐに行動に移る時が来た。
審神者ちゃんは相変わらず僕の近くで着替える事に抵抗が無さそうだ。ああ、あの腰周り。いつ見ても僕好み…っていやいや!これじゃ僕が変態みたいじゃないか!
首を横に振りながら煩悩を取り払い、なるべく彼女の姿を見ないよう近づき背後から声を掛けた。


「審神者ちゃん?」
「ん?なーに、光忠?」
「あ、あのさ、いつも僕の前で着替えてるけど気にならないの?」
「んー、光忠は私からするとお母さんみたいな感じだしあまり気にならないかも。」
「………。」


ぷつり。
審神者ちゃんの言葉に僕の何かが切れた音がした。
手を伸ばし、きゃみそーる1枚の彼女を抱き寄せると案の定慌てふためく様子が僕の瞳に映る。
「もう遅いよ。」と耳元で囁いてあげれば耳まで真っ赤にした審神者ちゃんの動きが止まった。それを好機に思った僕は手を体のラインをなぞるように下へと動かし腰に到達するとそこを撫で始めた。


「…っ、んん」
「ふっ、可愛い。」
「も、やめて…っ。」
「だーめ、男にそんな姿を見せた罰だよ。」


僕に訴えかけてくる審神者ちゃんの瞳は徐々に潤みだした。声も色っぽくなり始め、もしかして罰を受けてるのは僕の方なんじゃないかとまだ機能する頭の片隅でぼんやり思った。


「ねぇ、これで観念した?」そんな僕の言葉も今の審神者ちゃんには届いてないだろうな。


僕の負け。
(何をやっても君に敵わないや。)
20150304



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bkm
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