「黒鋼?どうかしたの?」

「……親に見えるほど老けてるか?俺は」

「「……………」」



アハハハハハハハハハハ!!!
奈々は1人で涙を流すほど大笑いをしている。そんな奈々を黒鋼が怒る。



「笑うな!」

「だって…! 面白いんだもん…!」

「クスクス… 大丈夫ですよ黒鋼さん」

「小僧まで笑うな! つーか全然よくねぇ」

「そうですか?だって結婚してるって間違われたんですよ?それだけお似合いってことじゃないですか」



その言葉に、二人の顔は湯気が出るほど赤くなっていく。それを小狼はニコニコしながら見つめていた。そしてあることに気付いた奈々。



「小狼」

「はい?」

「サクラはどうしたの?」

「……あぁあぁぁぁ!!! 姫ぇえぇぇぇ!!!」



叫んだ後、小狼は回れ右をし、走り出した。サクラは大丈夫だろうか。性懲りも無くさっきの奴等がナンパを始めてたりしないことを祈る。



「奈々」

「はぃいぃ !」



いきなり呼ばれたので吃驚した奈々。声が裏返った。じっと、見つめられる。え、なんか顔についてますか。



「いや、いい」

「な、えぇ!?」

「いいっつってんだろ!」

「なにそれー 気になるじゃん」



貴方は何を言おうとしてたのかな?

でもそれはきっと

素敵な言葉

だって貴方の顔があんなに

真っ赤だったんだもの。



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