―小狼・サクラ・モコナの場合―



「小狼―――――!!!!」
「は?」「へ?」「ほ?」



ちなみに第一声は奈々。「は?」=サクラ 「へ?」=小狼 「ほ?」=モコナ だ。奈々は部屋の様子を見て唖然とする。
サクラは部屋の中心に置かれた大きな玉座のような椅子にどっかりと座っている。ドピンクのドレスに 金ぴかの王冠。手には豪華な扇を持っており、まさに『女王』だ。
一方小狼はボロボロの服を着て、目に涙を溜めながら 手に持った大きい葉の団扇でサクラを扇いでいた。モコナも小狼と同様にサクラに扱き使われている。


「サ…サクラ??」

「奈々も私の召使いになりに来たの?残念だけど手は足りてるわ。帰って頂戴 目障りよ」



サクラもヘンだ―――――!!!


「奈々ざん… ひめのごどをよびずてにしないでぐださい…」



小狼もかよ―――――――!! 小狼は涙で顔がぐしゃぐしゃになっている。鼻が詰まってうまく発音できていない。
小狼はサクラ…じゃなくてサクラ姫に聞こえないぐらいの小さな声で「羽根を見つけるなんて言わなきゃ良かった…」と小言をモコナに愚痴っていた。
サクラ…姫が扇ぎが足りないと小狼達に命令を出す。こんな女王サクラ…姫は見たくないと奈々は心の底から思った。そのとき、モコナを見て奈々はあることを思いついた。



「こっちには強ーい味方。侑子さんがいるじゃないか!モコナ、今すぐ侑子さんを呼び出して!」

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