1〜50 | ナノ

/僕はやっぱり君が好きだ
/雨音を聞きつつ更ける夜
/悲しくても嬉しくても結局笑う僕はきっと幸せなんだろう
/泣きたかった。泣けなかった。君が好きだった
/次に目が覚めたら、何もかも終わっていたらいいと思うんだ

/世界は美しいままで
/臓腑から立ち上る甘い腐臭を押し込める
/かすれた声が喉をかすめてかすんだ世界にかすれて消えた
/思い出せないんだ。あの時の君の顔。泣いてたの、笑ってたの、それとも、
/湿った匂いが鼻の奥を擽る。僕は足を速めた

/柑橘系の飴玉はころりと舌上を転がって、夏の香りを残していった
/温い涙は口端から舌へ伝い、濁った塩味を脳に伝えた
/“ごめんね”と泣いた君は本当に僕を見ていたのかな
/暗く満ち足りた深淵の縁に蹲っている
/単純な世界は複雑な絶望と喜び、そして、軽快で重厚な疑問に満ちている

/この想いに名前を付けるなんて無粋だと思わないか
/永遠に掌の上
/運命っていうものがあるとしたらさ、それは、僕が君に出会ったことだよ
/僕も人間で、彼も人間なのに、どうして分かり合えないのだろう
/かみさまはどこからきたの?

/温めても温めても冷えていくばかりで
/ある夜明けのことでありました
/このまま二人、何処か遠くへ
/必要とされなければ、生きていけぬ生き物なのです
/こんな僕を笑って下さい

/しぬのがこわいです、かみさま。いきるのがこわいです、かみさま
/心と言葉が上手く繋がらなくて
/可哀相な僕の為に、一曲歌ってくれないか
/膿んで、腫れて、潤って
/傷が塞がらない内に掻き毟る

/あの炎の中に飛び込んで、踊る様に燃え尽きようか
/徹底的回避
/密やかに落とされる警告と甘い束縛
/ブラックバカラに埋もれて
/美しく歳を取るのは諦めた

/空の柩に白百合を詰め込んで
/死体泥棒
/君の事を愛していたよ。全てを捨てて、逃げてしまいたいと思う程度には
/漆黒の夜空に純白の薔薇を浸して
/深紅の果実に銀の爪痕

/高熱、眩暈、動悸、幻覚、呼吸困難――所謂、恋の病さ
/明日が人生最期の日なら、迷わず君に『愛してる』と伝えるよ
/彼と私の接点など、結局、この愛しか在りはしないのだ
/無情に響くチェックメイト
/消えかけた文字を辿る

/思春期によくある勘違いだと貴方は笑った
/笑っててよ、せめて僕が見えなくなるまで
/泣けないのだと彼は言った
/発情した猫の声が遠くから聞こえて酷く五月蝿い
/マジシャンと魔法使い


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