401〜450 | ナノ

/温い雨がシャツを濡らした
/齧り付きたい腰骨
/君以外の誰も愛せない
/セイレーンの歌声に惑わされて
/唇で君の形を辿る

/混ざり合う匂い
/君を抱いて微睡む夜明け
/永遠に持続する一瞬
/耳の裏にキスをして
/100万回死んでも

/眠る君の背に頬を擦り寄せて
/最高に最低な気分だ
/シャツを脱ぎ捨てて
/不愉快な夢
/欲張りな手の平

/夜汽車に乗って
/小さく丸まった背を抱きしめた
/止まない叫び声
/海の底から響いてくる声
/急速に白骨化する死体

/ブルー、ブルー、ブルー
/骨と海
/離れたくないと泣いた
/小さな身体を掻き抱いた
/唇から愛が伝染する

/死人の恨みを酒の肴に
/酷く愉快な気分になって、意味もなく笑い転げた
/つれない腰を引き寄せて誘う様にキスをした
/頭の先から爪先までなぞる様にキスを落として
/好きだからキスしたい

/閉じた瞼に触れる体温
/額を合わせて笑い合って
/頬から伝わる君の感触と温度
/心地好い触れ合いに身を任せて
/このまま永遠に抱き合って眠りたい

/今、世界に存在するのはベッドと二人の体温だけ
/乱れた白いシーツの上で
/あのね、君を想うと胸の奥がキュウっとなるの
/例えば、その美しく艶やかな指先が私の皮膚に触れるとしたら
/愛してるは永遠に言ってやらない

/視線だけで捕えられる
/憎らしい位に存在を主張する赤
/視界の端をちらつく存在には無視をした
/気に喰わないだけ
/ああ、やっぱりこうなるのかと僕は心中で嘆息して

/例えば、逸らせない視線の意味とか
/残るのは玩具か身体か肉塊か
/どれにしろ、そこに僕は存在しない
/卑屈星人に告ぐ
/愛して殺して愛して殺して


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