スキンシップ


「おはよう、なまえ」
「おはよう、さようなら!」

朝が毎日憂鬱である。
何故ならば、この男がいるからだ。
東月錫也。
私の同級生であり、クラスメイトだ。
星月学園入学当初は何もなかったというのに、一年たった今私をストーカーしているのだ。

「いやああああああ離してええええ!!!」
「はは、そんなに嬉しがるなよ」
「嬉しがってない!今離してって言わなかった!?」

さようならと言って校舎に走り出そうとした私を背後から抱き締め、そのまま持ち上げられる。
こっこの体勢は…

「お腹触んないでよ!下ろして!」
「ん?なまえ軽いから大丈夫だよ」
「私が大丈夫じゃない!」

やめてくれお肉がぶよぶよのお腹に腕回すとか。
背中に顔を擦り付けられ、背中がぞわぞわとして粟立った。
顔をそろっと後ろに向けると、東月は至福といった顔をしていて引きそうになった。
いや引いた。

「…なまえ、いい匂いがする」
「っ、変態離せ!セクハラ!!」

そういってジタバタするも、東月の腕はびくともしなくて私は降りられない。
思い切り溜め息を吐いた時、東月がこう言った。

「これはセクハラじゃなくてスキンシップだよ」

…どうしたら私の思いはこいつに伝わるのでしょうか…。



スキンシップじゃなくてセクハラです


Title by 確かにだった
20130122

back

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -