02





あれからテスト作りやら成績整理やら諸々の仕事をやっとこさ終わらせて半分死にかけながら自宅のマンションに辿り着いたのが午後11時。昼間の電話の件でお分かりだろうが、臨也と喧嘩をしている状態にあるので今日は自宅に帰ることにした。ちなみにあれ以来、臨也からはメールも電話もない。まぁ…最近疲れてるし、今日は一人で静かに眠りたいのでこれぐらいが丁度いい。臨也には悪いが本当に疲れているのだ。俺に安眠を。
God Bless、俺。


「、あれ」


玄関の鍵が開いている。なんだ閉め忘れか、俺ってばお茶目すぎるよまったく。

…っていやいやいや。
ちょっと待て、俺は閉めたぞ。
閉めた、確実に閉めた。
ということはあれか、泥棒か。
…今?今じゃなきゃだめ?
もうさ、あれだよ。知らんふりしとこう。何でも盗っていいからさ、とりあえず寝かせ、あれなんか人影が…これ死亡フラグ?撲殺決定?いやでも顔見てないし殺されはしないだろ。死ぬなら臨也の傍がいい…ってなんだか人影が臨也に見えてきた。あ―もう、可愛いなぁ。


「遅かったね環、あのさ、昼間のこと…って寝てる?」
「いざや、」
「なぁに?」
「この埋め合わせは必ず…」
「別に…いいよそんなの」
「あした、」
「うん…あれ、これ寝言?」
「いざ、」
「ふふ…どんな夢見てんのさ」


にやにやしやがってまったく。溜め息まじりにそう呟いて彼の恋人、折原臨也は微笑んだ。正直なところ、昼間の事はまだ根に持っている。しかしクマのひどい満身創痍な彼の姿を見てしまっては怒る気も起きない。同時にそんな姿すら愛しく思えてくるのだから不思議だ。


「先生、すき」


仕方ない、今日のところは勘弁してやろうと既にベッドで夢の中の彼の隣に潜り込んだ。







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