ラブホテルには行きたくないと駄々をこねるあなたに訊きたい草むらならいいんですか


「い、いやだ」

…あなたにそれを言われたら、おれにはもうYESしかないじゃないか!

ずるいよ、治さん!

はじめは手を繋ぐだけでよかった。でも、すぐにそれだけじゃ満足できなくなって、抱きしめたくなって、キスしたくなって、なって、なって、なって、なって、今は、

(セックスしてぇ…)

わかってる、ミブンフソウオウな願いだって、わかってんだよ、バカ野郎!相手はあのデザーム様だぞ、って?そんなこと、わかってるっつーの!頭ではわかってんだよ、でも、ちくしょう、もう、どうにもなんねぇんだよ、

下半身がハレツしそうで!

セックス!治さんとセックス!ちくしょお、してぇよぉ!したいしたいしたい、したいよ、治さぁん、ッ!

『治さんとセックス』

もう、おれは、文字だけでコーフンするくらいに、限界ギリギリだったから、昨日、昨日の夜、勇気をふりしぼって、ふりしぼって、ふりしぼって、一言、

「おっ、治さん!ラ、ラララ、ラブホ、テル、い、行きません、かっ?」

必死!どもりすぎ!ムードゼロ!かっこわりぃ!ゲンメツ!

「しね!!!!!!」

今になれば、ダサすぎて、治さんに引かれたのも、ソッコーで断られたのも、なっとくだし、逆にオッケーされてたら、同情でだし、そんなことになったら、もうガチでしにたいし、セーフ!って思うんだけど、まぁ、それは昨日までの話で!

「あ、お、おはようございます。あっ、あ〜、あの、えっと、昨日はいきなり、すいませんでした!…で、あの、えっと、ちょっとまってください!ま、まじめです!」

オッケーされるとは思ってなかった、…いや、はっきり言うと、治さんは押せば落ちる!かなぁ〜、なんて、なんて!ちょっと、ちょっとだけ思っていたりしたけど、

「あの、まじめに言います!…おっ、」

治さん、ラブホテルに行きましょう!

「…いやだ」

思ったりしたけど、でも、あなたに拒否されたなら!おれにはもう、YESしかないじゃないか!

「…あっ、はい、わかりました」

ずるい、ずるい、ずるいよ、おれはどうしたらいいんですか、ああ、もう、おれの下半身のことも少しは考えてくれたっていいんじゃないですか、そりゃあ、治さん側のフタンが大きいのはわかってるけど!

「いっ、いつになったらいいんですか!」

おれはジェントルマンだった、とジフする!やさしく、紳士的に、暴走せずに、治さんと接してきたつもりだ!

「じゃあッ!どこならいいんですか、どこなら抱かせてくれるんですか、あのッ、」

でも、でもでもでもでも、治さんはいつまでたっても、YESと言ってはくれなかったから!

「草むらならいいんですかッ?」

…って、ちょっ、く、草むらって!ア、ア、アオカンじゃねーか、バッカ野郎、なに言ってんだ、なに言ってんだよ、おれ、草むらって、うわ、うわあああ!(たしかにアオカンものにはコーフンするけど!)

「………く、」

く、さ、むら、は、いやだ。

「じ、じゃあ、どこならいいんですか」

治さぁん!あんなの、まじめに答えなくていいんですよ!おれを叩いてノノシってケーベツしてくれればいいんです!でも、ありがとう!おれはあなたにケーベツされたくない!あなたがまじめでよかった、ほんとによかった、セーフ!!!

「ど、こ、って、」

ああくそ、顔まっかでかわいいなすっげぇ恥ずかしいんだろうなシューチプレイってこんなかんじなんかな〜、とか思ってる自分!キキカンもてよ!これでな、おまえとしたくなかったから、とか言われるカノウセイはゼロじゃねぇんだぞ!…ッ、やべぇ、やべぇよ、そ、そんなこと言われたら、しぬ、おれ、しぬ。しんじまう!

「あっ、あ〜…、やっぱいいです。治さん、おれが悪かったです、忘れてください」

だけど、治さんは、キッとおれを睨んで、いやだ、と一言。もうおれどうすんの、これゼッタイ、おまえとしたくなかったから、だろ、しにたい。もうやだ、治さん、へんなとこで、まじめなんだからさぁ!

「……お、おれ、は、」

お、れは、おま、え、の、ベッ、ド、が、よ、かった、んだ、が、

「い、ちばん、あん、しん、できる、」

から、せ、がたの、ベッ、ド、が、いい。

(…〜ッ!うっわ、うっわ、うっわぁ!)

なにこれ、なにこれ、なにこれ!かわいすぎるんですけど!治さん、かわいすぎるんですけど!おれのベッドがいい、って!1番いい、って!安心できるから、って!もう、なにこれ、治さん、かわいい、かわいすぎる!ちゅーしてぇ!ハグハグして、スリスリして、ちゅーしてぇ〜ッ!そんで、おれのベッドにダイブして、治さんを舐めまくって、ひんひん言わせてぇ〜ッ!

(…………………勃った)

いやいやいやいや、おれは悪くないだろ、シゼンのセツリってやつだろ、おれは本能にチュウジツなだけだろ、だから、おれは悪くないんです、治さん、すんません!

「……んぅッ、」

すんません、すんません、治さん、おれ、ミブンフソウオウですよね、すんません、マジですんません、でも、がまんできなかったんです!

「なッ、なに、す…ッ、」
「す、すんません、治さんが、かわいすぎたんで、がまんできませんでした」

か、かわいくなんか…。とか、ぶつぶつ言って、耳が赤い治さんが、すっげぇかわいいです。すんません、治さん、やっぱちゅーだけじゃたりませんでした。

「……治さん、」
「な、んだ、瀬方」

治さん、おれのベッドに行きましょう。

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