「だいっきらい」
あんたなんかきらい。あんたなんかあんたなんか、
「知多なんか、」
だいっきらい。だいっきらいなんだから!
「…そっかぁ、俺はおまえといると楽しいんだけどなぁ」
…ばか!嘘よ、嘘なのよ、気づいてよ。ねぇ、知多、あたしね、ほんとはね、あんたのこと、
(だいすきなの)
でもね、だいすきでも、きらいって思い込まなきゃいけないのよ。あたしとあんたがいっしょにいても、いいことなんてなんにもないのよ。海と陸の動物が、どうやってレンアイするのよ。むりでしょう?だから、きらいって、きらいって、言わなきゃ、
「…あたしは、トロい奴なんか、あたしより速くない奴なんか、」
きらいって、思い込まなきゃ、きらいにならなきゃ、
「だいっきらい!」
だめなの。あんたをあたしからつきはなさなきゃ、だめなの。
「…ッ!そーかよ!」
いっちゃった。やっぱり、速いなぁ…。
「……ばいばい、知多。さよなら、ね」
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遠種族恋愛なマキちゃん
信号破壊の杏さんへ