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しばらく家で騒いだ後、来週の試合のフォーメーションについて話し合ってから佐久間たちは帰っていった。

そして今、俺は名前と一緒に俺の部屋で映画(前に少し有名になった洋画で、名前が勝手にTSUTAYAで借りて持ち込んだ物だ)を見ている。瞬きする暇もないほど激しいアクションシーンに名前は釘付けだが、無意識なのか俺の腕を掴んで離そうとしない。そんな俺はと言うと、アクション映画なんてほとんど頭に入っておらず、一人悶々と考え事をしているのだった。

なんなんだ、あの佐久間の表情。ツッコミ所がありすぎる。


とりあえず言っておきたいのは、俺は自他共に認めるシスコンだ。春奈にも、名前にも。だから名前をやるつもりは毛頭もない。


映画がおわって名前は自宅へ帰っていった。

そして俺は気づく。

あの佐久間だ、接点もない上に年だって離れているのだから名前に近づく勇気なんてないだろう。若干失礼かもしれないが。

それにさっきの様子じゃあ本人も自分の気持ちに気づいていないようだし、しばらく心配なさそうだ。そう自己完結して俺はベッドにもぐりこみ、眠りについた。









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