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「有人、明王ちゃんなんだって?」
「あぁ、それか、佐久間が見つかったらしい」
「佐久間くんが!?よかった!」
「あぁほんとにな」
嬉しいはずのニュースを聞いたはずなのに、有人の表情は心なしか暗い。たぶん他人には分からないほど、微弱な違い。
「有人…?」
「ん?」
「…なんでもない、ほら早く食べないと冷めちゃうよ!」
「そうだな」
結局有人の暗い表情は戻らないまま、いつもの如くだらだらと家で過ごした。8:00には勉強があるからと帰っていった有人だが、人生ゲームをしているときに突如有人が発したあのセリフの違和感さが頭から離れない。
「お姉ちゃん、」
「……どうしたの?」
「…いや、久しぶりに呼んでみたかっただけだ」
それにしても名前を姉と認めるのには大きな抵抗がある、と呟く有人の顔にはその一瞬だけ笑みが浮かんでいた。なんだかとてもせつなげに発せられた"お姉ちゃん"に深く戸惑ったのはたぶん一生忘れられないだろう。
クライマックス\(^^)/
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