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なんだ、これは。



家に帰ってみれば、何かがドアの前にうずくまっていた。大きさ的にはどうやら動物のようだ。なにこれ。

銀色のキューティクル抜群な美しすぎる毛並みに、暖かそうなオレンジ色をしている瞳はキュッと少しつり上がっている。私をじっと見つめるその姿はまるで……


「…捨て猫?」

「にゃお」

「な、鳴いたぁぁぁ!!!!!」


いや、猫だから鳴くか。頭の中でそう冷静なツッコミを入れながらもパニックに陥る。いやいやいや、なんだこの猫。めちゃくちゃ可愛いけど。ダンボールに入ってるような捨て猫のイメージとはほど遠いが、ここはマンション。飼っている家があるはずない。首輪してないし。それにしても可愛い。可愛い。でもさっきも言ったとおり、ここはマンション。だがどう見てもこのこ捨て猫だろ。あぁ可愛い。ちょうど一人で寂しかったしなぁ。でも、だが、しかし………



「…………家来る?」

「にゃぁ」



こうして我が家に可愛い猫が仲間入りした。









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