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「あ、一朗太。と円堂。」



「お、ヒロトと名前じゃねぇか!
今日の放課後サッカーしようぜ!」


「だ―か―らっ、お前はそんな事ばっかしてるから課題終わんないんだろ!」


「た、頼むぜ風丸ぅ〜」


「だめだ、今回ばかりは協力しないぞ」




課題の手伝いを頼む円堂くんと、きっぱり断る風丸くん。
目の前で繰り返される日常的なその光景に僕と名前はどちらからともなく囁いた。



"風丸くん(一朗太)、結局は絶対に折れるよね"



みごとにシンクロした呟きに僕らの口許はふにゃっと緩む。




き―んこ―んか―んこ―ん





「「…!」」



「あ、遅刻」


「俺らの担任の先生明日誕生日だって言ってたぜ!」



「…名前、走って!」



僕は名前の、風丸くんは円堂くんの手を掴み全力で教室まで走った。



「…教室まで32秒」



これは完璧に遅刻だな。











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