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どうしよう。

私としたことが、男の子と話すのに緊張だと…?ありえない。いや、でも実際にはありえてるけど。


そんな私は只今風介くんのいるというC組のドア付近で待機中。道行く人が怪しんでいるようだが関係ない。


「そろそろ話しかけに行ったらどうだ」


「や、だって、なんて言って話しかければいいわけ…!」


「…らしくないな。女は度胸だ」


どんっ


「うおえああ!?」



玲奈に後ろから突き飛ばされて意図せずにC組に入ることができた。知らない人ばっかり…


「れ、玲名ぁ…」


うわ、ひどい。他人決め込んでやがる!なんて薄情な…

しかしこうなったらやるしかない。
玲名の言う通り、女は度胸だ。やってしまえば後は簡単。


教室をぐるりと見渡し風介くんの位置を確認。あ、窓際の一番後で本を読んでる。あれ新刊じゃん、いいな。


そして深呼吸して一歩ずつゆっくりと近づく。


あと一歩。さぁ、第一声にはなんて言おうか。


すると突然本から顔をあげた風介くんとバッチリ目があった。ちょ、まっ、どうすんのよ。




「ねぇ」


「!?」


予期せぬ事態に遭遇しました。相手から話しかけられるなんて…!そんなのカンペには一切ない。どうする私。









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