Puzzled feelings 2




今日は金曜日
今週は仕事やら友人とのご飯会やらプチ出張やら何かと忙しく、長い一週間だった。
明日はやっと体が休められる。

ゆっくりお風呂に入り、髪を乾かしてから
ぼーっとテレビを観ながら、久しぶりにパックをしてみた。

金曜の夜に1人テレビを見るともなく付けているという光景
いつものことなのに、何だか寂寞とした無力感があるのは何故だろうか。

あぁ、なんだか疲れた。
何もかも放り出してしまいたい。

いい加減表面が乾きだしたパックを顔から剥がし、ごみ箱に捨てた。
すると計ったかのように、電話のコール音が鳴りだした。
いつの間にか時刻は12時の10分前だ。


「もしもし」

「お〜月詠。今週もお疲れさん。」

「あぁ。銀時も一週間よく頑張りなんした。」

「あー俺明日も出勤になっちまってよォ」

「そうか・・大変じゃのう」

「どうした?なんか元気ねェじゃん」

「いや、そんなことはないが・・・」


いつもの様に他愛もない話をする。
心ここにあらずの状態でそれに相槌を打ちながら、受話器を耳に当てていた。

一体自分は何をしているんだろう

そんな正体の分からない虚無感が再び襲ってきた。
そうして自分の中で気がついた時にはもう、その言葉は口をついて出ていた。

「銀時、もう終わりにしんしょう。
疲れてしまいんした。」

それだけ告げると

「え、ちょっ、何言って・・」

という声が聞こえるのを無視して、プツリと会話終了のボタンを押した。
そして、そのまま携帯電話本体の電源まで落とした。
続いて、家の電話回線のコードを引っこ抜く。

あぁ、なんだかすごく疲れた。
もう、このまま寝てしまおう。
顔に保湿クリームを塗っていないが、体中に溜まるズシリとした疲労感に耐え切れず
何とか部屋の電気だけ消して、そのまま倒れるようにベットに横になると、すぐに意識を失った。


→続く

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