早とちりすると後で恥ずかしい


恋人設定 神楽視点


ソファーに寝そべってぼーっとしていたら
突然ひらめいた。
そうだ、沖田に会いに行こう。と


思い立ったらすぐに実行。
というわけで、真選組に来た。

屯所に着いてから、その辺にいた隊士にアイツの居場所を訊いたところ
どうやら道場で自主稽古しているらしい。

何回か行って、場所は知っているので、1人で向かった。




道場の前まで来ると、扉が閉まっていた。
いつも開いているイメージなので、開けていいものかと一瞬考えたところで、中から声が聞こえた。

もしかして、練習試合でもしているのだろうか
それならば、無用心に扉を開けない方がいいか・・・集中している所を邪魔するのは気が引ける。

何をしているのかと、戸のすぐ近くで中の声を聞くことにした。



「おい、山崎。な〜に、この位でへたってんでィ
まだ、いけんだろィ?さっさと立ちなァ」

「隊長、もう勘弁して下さいよ〜
俺、もう無理です〜」

「何言ってやがんでィ。
おら、ここだろ?」
ビシっと何かがしなって床に当たる音がした

「ひ、ひぃぃぃ〜
か、勘弁してくださいよ〜
本当に痛いんですって。
昨日の、きつくて、今日は無理です〜」

「分かってねェな。
俺ァ嫌がってるヤローに無理矢理やらすのが好きなんでィ
ザキ、さっさとしやがれィ」

「や、ホント、無理ですって、隊長〜」

「痛みを越えたトコに快感があんだろ?認めちまえよ。
今から俺がその境地に立たせてやるぜィ?」




え、ええええェェェェェェェ
な、何事ォォォォォォォォォ?!


な、なんか聞いちゃいけない会話聞いてる?

なんつーか、仮にも共用のスペースで何やらかしてんの、アイツ等

ていうか、総悟、オマエは相手が、男でも女でもいいのか
相手選べよ。
え、これって浮気?
男がライバルって複雑だな、オイ。


いやいやいやいや、
じゃ、なくて
彼女の私が止めるアル!!




「お前ら、なにさらしてるアルカ〜!!!!」
スパーン、というより、ドガーンという音をたてて、道場の引き扉を開けた。



「「ん?」」
2人が同時にこちらを見た。
尻餅をつくような格好でへばっているザキと、その山崎に竹刀を向けている総悟。

あれ?思ってたのとちょっと違った

「何してたアルカ?総悟がジミーいじめてるみたいな会話聞こえたアル。」

「あ?あぁ、山崎が筋肉痛だっていうから、わざとそこに竹刀あてて、反応見て楽しんでたんでィ。」

「もう、いい加減にしてくださいよ。本当に痛いんですから〜
チャイナさんからも言ってよ〜」

「まぁ、確かにちょっと可哀想アルナ。程々でやめてやるヨロシ」

「じゃ、ラストにもうちょっと強くいくぜィ」
「いや、だから、もうやめてェェェェェェ」

絶叫を上げながら
ジミーは全開になっていた扉から、勢いよく走って逃げて行った。


「オマエ、本当にドSアルナ。ちょっと同情しちゃったアル。」
「何言ってんでィ。あんなの、まだまだ序の口じゃねェか。

ところで『何さらしてんだ』って何でィ?」


げっ、ちゃんと聞いてたのか・・・
なんか、会話だけ聞いて違う方向に勘違いしていた自分が恥ずかしい。

「い、いや、何でもないアル」
うん。たぶん、平静を装って言えたよね。
総悟は「ふ〜ん?」と言いながら腑に落ちない表情でこちらの顔を見ている。
そして、しばらく何か考える仕草をしてから、ニヤリと笑った。

「なんか、違うコト想像してた・・とか?」
鋭いことを言ってきた。

「ち、ちちちち、違うアル。そんなこと断じてないネ。
な、何言ってるアルカ?」

「どうだかなァ〜その割には一生懸命すぎるくらい否定してやがんなァ」

「何言ってるネ。違うって言ってるアル」

ヤツがこちらに近づいて来る。
嫌な予感・・・・


そして耳元で囁かれた。
「なァ、お前にもしてやろうか?言葉責め」

寒気がして、思わず一歩後ろに下がった。
そして、総悟のドS全開の顔が見えた。

黒いヨ・・・・笑顔が黒すぎる。


誰か助けて〜




[終わり]


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