隣のお花屋さん


今日も万事屋に依頼はなく、神楽は定春と公園に遊びに行き、新八は帰っている。
家にいるのは銀時と月詠だけである。

お茶でも煎れようかと月詠が立ち上がったときだった。
突如として玄関がガラッと勢いよく開き、桂が入ってきた。

「銀時、おまえの力が必要なのだ、行くぞ」
「何なんだ、オメーはよ。いい加減にしやがれ、ヅラ」
「ヅラじゃない、桂だ。
おぉ、月詠殿。すまないが、少し銀時を借りてゆく。
構わないだろうか。」

突然のことに、ポカンと一連の出来事をみていた月詠はとっさに
「う、うむ。」
勢いに押されて頷いてしまった。

「えぇぇぇ!? つ、月詠〜っ」
助けを求める銀時の声が、桂に抱えられて遠ざかっていった。


一体なんだったのか…と現実に意識を戻してから思ったが
まぁ、桂殿と一緒なら大丈夫であろう。
わっちは家のことでもしておこうかのう。
と頭を切り替えた。

まず、テーブルに出ているものを片付けようとすると、
回覧板がおいてあるのに気がついた。
しかも至急と書いてある。

「まったく、相変わらず、だらしのないヤツじゃ。
わっちがお隣に渡しても問題はないじゃろう…至急回覧ゆえ仕方ない。
次は、裏の屁怒絽さんか。」


→続く

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