昼間、なんだか頭が重いなと思いながら、ひのやの前を歩いていると
「おい、オマエ!!」
挨拶もなしに、僅かに血相を変えた銀時に腕を掴まれた。
「なんじゃ、銀時。幽霊でも見たような顔をして」
来ておったのか、という声は届いていないようだった。
しかし、暫し何か考えてから表情をいつもの物に戻した。
「いや、オマエ疲れてるんじゃねェ?顔色悪ィからよ」
「いや、いつも通りじゃ」
「あの・・・さ、オメーなんかあっただろ?」
驚いた。
あったと言えばあったし、なかったと言えばなかった。
どちらかと言えば、自分の心の持ちようの問題でもある。
「・・・何がじゃ?
特に、これと言った問題は起きておらぬ。」
「いや、そういうことじゃねェんだけどな・・・・
あれだ、オマエ無理すんなよ。
それと、あんまり深く考えるな。取り込まれるぞ」
何が言いたいのか、よく分からない。
しかし、微妙に的を射ている。相変わらず要領を得ないヤツだ。