タグには気をつけろ


3Z設定 銀八先生と月詠先生


冷房病という言葉が認知されて久しい。

その症状に悩まされている者の率直な意見としては、実際にキツイものだ
と言える。
特に今日みたいな生理のとき。
ただでさえ下腹部が重くてツライというのに、冷えでダルさが増す。

はぁぁ〜と知らず知らずのうちに溜息が出る。
せめて、設定温度を数℃上げてほしい。
でも、そんなこと言えない。
生理痛でキツイからなんて理由も言えない。
薬を飲んで、お腹を丸めるようにして
少しでも冷えないように対策をして耐えるしかない。



机に突っ伏すような格好で座っていたら

「つ〜くよセンセ、体調悪そうだけど、大丈夫ですか〜?」
なんとも、間の抜けた声をかけられた。

振り向かなくても銀八先生だと分かったから、その体勢のまま答えた。
「大丈夫じゃ、ちょっと冷房で冷えただけじゃ。
暖かい物でも飲んだらすぐに良くなりんす。」

「そ?ま、お大事に〜
じゃ、俺授業あるんで行くわ〜」



そのあと、ホットコーヒーを沸かして飲んだが一向に良くならなかった。

次の授業に支障が出ないか心配になりながらも、小テストの問題を作っていたとき
突然、後ろからまた銀八に声をかけられた。

「これ、使えよ。
前に俺が使ってた腹巻。
大丈夫、洗いましたから。」

それだけ言って、月詠の机の上に腹巻を置き
そのまま職員室を出て行ってしまった。

(ん?さっき授業があるって言ってなかったか?)
と思いながら、腹巻きを手に取ってみた。

「え、いや、これプライスタグが付いてる・・・」
   ¥2000 綿100% ユニク○

学校のすぐそばの店の商品だと、すぐ分かる。
(わざわざ今の空き時間使って買ってきてくれたのか)

「もっと、スマートな渡し方があるじゃろう」
思わず笑いながらツッコミをいれつつも
黙ってその不器用な優しさを受け取った。


[終わり]


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