violets are blue 2




銀時が湯を使い終わって居間に戻ると、流しでカチャカチャと片付けをする音がしていた。

「終わったのか?」
台所に入って声をかけると

「今しがた終わって、冷蔵庫で暫く冷やしている所じゃ」
とのことだった。


ふと、溶かしたチョコが入ったボールがコンロの横に置いてあるのに気が付き
『コレは?』と仕草で問えば

「あぁ、余りじゃ。もう使わないのだが、捨てるには勿体無い気がしてのう。
何か使い道があればいいんじゃが。」

洗い物が終わった器具を布巾で拭きながら、少し思案顔で月詠が言った。

「そうだなぁ・・・・」
暫く考えた銀時は
何かを思いついた、という顔をしたあと
ニヤリと口角をあげた。
「いーいコト思いついたぜ〜?」

その悪い笑顔に、月詠は嫌な予感がした。
「ロクなコトを考えてない顔だぞ」

「いやいや、そんなことないですって、太夫。
頑張ってくれた月詠ちゃんにご褒美あげようかな、と思ってるだけよ?
俺ってば優し〜い。
だからな、コレ使って、銀さんのスペシャルチョコレートプレイしてやるよ。」

「いや、断る」

「遠慮すんなよ、月詠は気持ちいいし、俺は糖分補給できるし一石二鳥じゃねぇか」
どこかの悪役のような薄ら笑いを浮かべて言い切った。
そして
「いやじゃぁ〜」
と叫ぶ月詠を抱きかかえて、片手にはしっかりボールを持って
銀時はノリノリで寝室に移動していった。

チョコレート以上に甘い吐息が聞こえるのはもう少しあと。



Roses are red.
Violets are blue.
Sugar is sweet.
And so are you.

Happy Valentine's Day
(遅ればせながら)



【終わり】
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