運命の100

今日の私は最高についてる。

多分一生の運を今日使い果たした


「これって運命だと思うんだよね」
「…え?」

歩いていたら、人にぶつかった。
そしたら、それが丁度好きな人で。

「付き合おうか」
「…はい!?」

ただそれだけだった。
運命?何それ

「えっと…わけが分からないのですが」
「お前で丁度、俺と目があった女子100人目だ。運命だろ?」
「はぁ…」

成る程。
目があった100人目の女子。
へぇ

「だから付き合おう」
「それだけで!?」
「それだけだよ。駄目ならいいけど?」
「いや…えっと…」


罰ゲームか何かとしか思えない…
女子にモテモテで完璧な男子(しかも好きな人)が私なんかと付き合おうだなんて…

…でも、まぁ仲良くなるチャンスなのかもしれない


「み…南沢くんがいいなら喜んで…!」

多少疑問はあったけど、私は勿論オッケーした


:
:

しかし、現実はそう甘くなかった


「ほら、手貸せよ」
「え?」
「恋人なんだから手繋ぐのなんか普通だろ?」
「あ、そうだね!」

恋人なんだから当たり前…なんだけど。こういうことは。
でも、まず心臓がもたない

「?顔が赤いぞ。恥ずかしがってるのか?可愛い」
「っ…」

そして、南沢くんと付き合いだしてから女子の視線が凄く痛い…

私を気づかってか、南沢くんは付き合い出してからほかの女子に構わなくなったし…気にいらないのもわかるけど…それにしても痛い

「ごめん…ちょっとお手洗い行って来ていいかな」
「あぁ。じゃあそこで待ってるよ」








(ホントに…私なんかでよかったのか…)

ジーっと鏡を見つめて考えてみた。

対して可愛くもないし。
あぁ。もしかして誰でもよかったのかもしれない

「あれ?こいつ七紙野ななしじゃない?」
「あー。ホントだ」
「?」

そんなことを考えていたら、後ろから嫌な声が。

…あぁ。きたきた。

「南沢くんもなんでこんな奴選んだんだろうねー。まじ見る目ないってかんじ」
「言えてるー」

私に聞こえるようにわざと大声で嫌味をいってくる。鬱陶しいなぁ

「なんか調子乗ってるみたいだけど、絶対遊ばれてるだけなのにねー。可哀想に」
「なんか女遊び激しいらしいからね。そのうち飽きて捨てられるよね。ホントうける」

「……」

捨てられる?
遊び?

…私が?




「あぁ、遅かったなななし」
「……」

駄目だ。
顔がまともにみれない

「ねぇ、南沢くん。…やっぱり無理だよ」
「…何が?」
「…やっぱ付き合えない。無理だよ」
「…?」

言いながら勝手に涙が出てくる

「だっておかしいじゃない。いきなり付き合ってだなんて…しかも運命とか。…やっぱ遊びだったんでしょ」
「……」

南沢くんは何も言わずに黙っていた。

「やっぱり…そうなんだ…」

悲しかった。

顔もみたくない、と思って背を向けて走りだそうとした。

…しかしそれはかなわず、引き止められて後ろから抱きしめられてしまった

「ちょっと、離してっ」
「違うんだ…ごめん」


「…え?」

一瞬、わけがわからなかった。
なんで謝られるのか…

「さっきの女になんか言われたんだろ…聞いてた」
「…えっ」
「俺のせいだ。俺があんな告白したから」
「…え?告白?」

あれ、ホントに…告白だったの?

「あれ、嘘だったんだ。」
「え?」
「運命とか嘘。目あった女子の数なんかいちいち覚えてない。…素直に好きっていえばよかったのに」
「…え?好き?私を?…遊びじゃなかったの?」
「…俺を何だと思ってるんだ?女遊び激しいとか嘘だぞ。告白したのなんかお前がはじめてだ。女にかこまれてるのは勝手によってくるだけだし、面倒くさいから相手してるだけだ」
「…なんだ…そうか…」

なんだかホッとした。

「今までは面倒くさいからって相手してたけど…お前を泣かせるようならきつく言っておかないとな。」

そういって今度は正面から抱きしめてきた。

「でも、いいの?そんなことしたら女の子に嫌われちゃうよ」
「別に。面倒くさいと思ってたから丁度いい。俺のせいで泣かせるのも嫌だし」

そして、そういって優しくキスをされた。

「……!」

突然すぎて、思わず顔が赤くなった

「ふ…不意討ちは反則!」
「何で?」
「し…心臓がもたない…」
「…へぇ。こんなんでねをあげてたら、これから大変だぞ?」
「!…何する気?」
「それは秘密。言ったら面白くないだろ?」
「何それ」



やっぱり、これは運命だったのかもしれない



*・*・*・*

思いついた少女漫画のネタ使ってかいたらえらいこっちゃw
キャラが途中でわからなくなりました。

次はちゃんと話し下書きして書きます…^〇^;







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