03
「そういえばさぁ、あの地上にいたあたしたちそっくりな人間なに?」
ここはヴェーダの中。好き勝手に暇を持て余していたイノベイドの視線が疑問を投げかけた人物に集まる。
「いきなりどうしたんだい?」
ヒリング、とその人物―つまりはヒリングに声をかけたのは片割れであるリボンズ。
「だって気にならない?」
「まぁ」
「気にはなるな」
赤組も気になる様子。他のイノベイドたちも気になるようでぽつりぽつりと話し出す。
「あの人たち、私たちに似ていたわ」
「確かに似てましたね...って、どこ触ってるんですか」
アニューに同意したリヴァイヴにちょっかいを出したのはもちろんこの方。
「リジェネっ」
はい、ロイヤルニートことリジェネです。
「いいじゃないか減るもんじゃないし」
「そういう問題じゃないだろっ」
いつもの爽やか好青年はいずこ、語尾を荒げて反論する。今日のリジェネには保護者もとい片割れがいない。
「っていうかさ、リジェネはどう思う?」
「あぁ、あれは僕とリヴァイヴの子供だよ」
「...はぁ?」
なにを言っているんだとでも言いたそうにリジェネを見上げる否、睨みつけるリヴァイヴ。
「そうだったのかい?」
「なんで早く言ってくれないのさ」
「御祝いあげたのに...」
「えっそこですかっ」
睨みつけていた目をリジェネから他の仲間たちにうつす。少々、いやかなりつっこむ所がおかしい。明らかにそこは違うだろう、といった空気漏れまくりなリヴァイヴ。そして彼の後ろから彼の体を触っている男。
「名前はなんだ」
最早つっこみなどどうでもいい、この後ろからくっ付いている男―リジェネを殴り殺したい。
「リヴァイヴはまだ色々ちっちゃいよね」
ブチッ
「っ死ねぇぇえ」
今日も彼らはいちゃつきます。