「なかないで、ちぃ」
「ふぇ…ぅ…だ、だってぇ…」
「しょうがないなぁ。ほら、つかまって」
「う、あ、ありがと…」
「ちぃのなきむし。ころんだだけじゃない」
「い、いたかったんだもん…っ!」
「ほら、またなく。…やっぱりちぃはぼくがいなきゃだめなんだから」
「そ、そんなことない…!」
「そんなことあるよ。でもだいじょうぶ、なにかあったらぼくがたすけるからね」


それは小さい頃に交わした約束。
真綿の鎖のように、それは優しく、けれど何よりも強く固く縛ってゆく。

わたしと、彼を。







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