2
初めて会った時、彼はイッシュを旅していると言っていた。私は別に旅のトレーナーではない。10歳になった時、お母さんには旅することを勧められたけど気は進まなかった。でもポケモンは好きだしバトルは楽しいので、お母さんの譲歩の上、ライモンシティでバトルの腕を磨くということになったのだ。旅をしている彼は、私の知らないことをたくさん知っていたし、わたしが見たことがないものをたくさん見てきていた。それにイッシュを駆け回る彼のポケモンの成長のスピードは尋常でなかったから彼の足を引っ張らないように必死にポケモンの育成をして食らいついた。彼の話が面白くて、ライブキャスターで話す母や幼馴染みに笑顔が変わったと言われるようになった。彼との出会いは私を少しずつ変えながら充実させていった。
▼