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「あまり良い予感がしねーんだよ」
「何がですか」
状況が飲み込めない獄寺らは何が何だかわからない。
「マフィアの勘だ」
「だから何なんですか」
獄寺はその先を促した。
「いいか。ダメツナの側を離れるな」
獄寺の質問に遂に答えることはなくリボーンは颯爽といなくなってしまった。

「まあ要するに現状を維持しろってことなのな」
「黙れ野球馬鹿」
そこまで言ったところで沢田を先に一人で屋上に行かせてしまったことに二人は気付いた。
言わんこっちゃない。そうはしてられないと慌てて彼の所へ向かった。



扉を開けた俺は先客がいるのに気付き、肩を落とした。
しかしどうやら先客は目の前にいる彼一人のようで俺は一言断ればいいかと彼に近付いた。
「あの、」
すみませんと言いかけた言葉を慌てて飲み込んだ。
学ランを羽織っていなかったので気付かなかった。
「す、すみません!」
急いで謝る。
先に屋上にいたのはヒバリさんであったのだ。
群れ嫌いの彼の前で三人で食べるなど、わざわざ殺られに行っているようなものだ。
俺は今日は無理だと二人に伝えようとヒバリさんに背を向けて先程の扉の前に向かった。
「別に此処で群れていても今日は見逃す」
突如背後から手が伸びてきて扉に手を置いて俺が屋上を出るのを制した。
俺は意外な展開に頭が付いて来ず、どうしたものかとパニックになった。
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