――校舎裏
いつの間にか女の子はいなくなり、雲雀だけになっていた。
そこにリボーンが現れた。
「ちゃおっす。」
「なんだい、赤ん坊。」
雲雀は疲れたように言った。
「第2ボタンはあげちまったのか?」
「君には関係ないだろ。」
雲雀はイライラしているようだった。
「ツナが欲しがってたと言ったら?」
ピクリ、と微かに雲雀は反応した。
「…あの子はどこ。」
「屋上だな。あの様子だと泣いてるんじゃねーか」
言い終わったときにはもう校舎裏に雲雀の姿はなかった。
リボーンは軽くため息をついた。
「ったく、どいつもこいつも手のかかる奴らだ。」
――屋上
「ぅえっ…ひっく…」
綱吉は泣いていた。自分でもなんで泣いてるのかわからない。
雲雀さんはかなりの美形で女の子が黙ってる筈がなくて、さっきみたいなこともよく考えればわかったはずなのに、泣いてるということは、やはりショックだったんだろう。
自分は男で、男を好きになるのは間違っているのはわかっている。
それでも好きなものは好きだった。
(こんなに好きになってたなんて…自分でもびっくりだな…あはは…)
「さよなら、雲雀さん。ずっと好きでした。」
綱吉の言葉は風にのって消えて相手には届かなかった…[ 4/6 ]
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