※未来捏造(子持ち)
「白銀さん」
「なーに?お嬢」
僕のお父さんとお母さんはごく偶に、お互いを変な呼び方をする。『白銀』は、僕らの名字なのにそうやって呼ばれるとお父さんが酷く懐かしそうに笑ってたりする。正直(お父さんの)気持ち悪さが倍増した気分だったりしなくもない。
「今日、夕食何にします?」
「ん〜、昴は何がいい?」
「何でもー」
昴は僕の名前でもある。名付けてくれたのは前髪がいかれてるお母さん達の同級生の人だ。偶にお母さんに会いに来て、僕に名付け親だぞー!と言いながら肩車をしてくる。まあ、正直言えばうざい。
「昴って桜士郎さんに話し方似ましたよね」
「性格は名前似だけどね〜」
「学校で虐められませんよね…?」
「それは〜…無いよね昴?と言うか俺に失礼でしょ」
「さあ?僕には分かんな〜い」
首にかけてたお父さんのゴーグルを目にあてて笑えば、お母さんがぐわっとお父さんに向き直って頭を叩いた。突然の事に目を丸くしながらお母さんを見つめるお父さんに向かって、お母さんはニッコリと笑う。
「桜士郎さん」
私と昴、不知火家に帰ります。
途端に固まるお父さんが、みっともない事にお母さんの足に縋りつく。わあわあぎゃあぎゃあ。……止めて欲しいものだ。
「昴ー!会いに来てやったぞー!」
前髪星人がお母さんに殴られるまで、部屋で寝てよう…かな。
(紹介します)
(父と母です)