「……というわけなんだよ。」
「つまり、教室に言ったらクラスの奴らが石狩に騙されていたのだと気づき、」
『私を嵌めた最低な奴なのになんで萌子が堂々と学校に来てるか?と…』
そんなの騙されるのが悪いんだろ。と思ったが、なぜ萌子の完璧なるあの嘘をあんなに信じていた方々が嘘だと気づいたの?
おかしい。
朝気づいたなら私の口からじゃなきゃ信じないし、登校してたのを見たからといって下駄箱の件が早すぎる。
誰かが萌子を消そうとして……る?
なぜ……?
理由がわからない……
でも萌子を消そうとしてるとなると一体誰が?
私と萌子を消したがる人………
そこで私はある1人の人物が頭をよぎった。
やっぱり…
昨日私と萌子が会って話したことで生じる彼の悪影響をなくすため、萌子を消して自分は悲劇の主人公になるってわけ…かな…
たぶん萌子より慕われている彼は昨日今日でここまで広げることができるし、なんていったって…
「それだけじゃないわ。私と………綺羅の演技だったって…」
「なんだよ。それ!!デタラメもいい加減にしろよ!」
浅村君がそう叫んだ瞬間私は立ち上がった。
作戦なんかない。
でもあの時から、全てはあの時からだったんだ。
あの時あの風を感じた時から、全てが始まったんだ。
「?どうかしたか?」
『いや、でもちょっと行ってこなきゃ。』
「行くってどこ……っておい!」
私が終わらせなきゃいけないんだ。
気がついたら私はある場所へ足が向かっていた。
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