「私が知ってることは以上です。」

白銀は一息ついたのかテーブルの上のコーヒーカップを手に取り紅茶を啜った。

「待って。だとするとその力のせいで今まで綺羅は萌子をいじめてたってこと?」

「それは違います。彼女の暴走は特定の人を区別するのは難しいです。1度目の時に昶君達にケガを負わせていますし。それに真実はもっと別にあります。」

「別にある……?」

「私が教えられるのはここまでです。自分で真実を見つけて下さい。では今回はここまで。昶君行きますよ。」












結局綺羅への対策はなく、話は終わった。
あれからというもの白銀はしゃべらない。
いつもだったら俺が本を読んでいようがなにしようが、昶くぅ〜んっていって話しかけてくるのに。

俺は学校を休んだはいいが家にいてもつまんねぇから昼休みになってるだろう学校に行くことにした。
決して、綺羅のことでなんかあるか?とか、綺羅と萌子のことが気になったわけじゃない。

だから足は自然と屋上につながる階段に進んでいた。

と、4階を登りきって4.5階の踊場に向かおうと足を上げた時、人が倒れてるのが見えた。



そいつを見て、目を疑った。





――昶side 終わり――




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