白銀さんは洸さんをかばって……
萌子?に頭を棒で殴られた。
私は白銀さんが気になって走って白銀さんのところに向かう。


「白銀にしては珍しいじゃん……」
「ハハハっそうですか?」

そういう白銀さんの頭からは血が流れて、肌が白いから余計に血の赤が目立っていた。

「あんぐらい俺だって避けれたのに…」

「嘘はいけませんよ?
それに私はあなたじゃなくて、綺羅さんをかばったんですよ!!あなたなんかかばったつもりはありませんよ?」

私、あそこにいなかったけど……
意地…張ってるんですね……

「嘘ついてんのはどっちだよ!!綺羅ちゃん!白銀を…」

『あ、はい!』

「頼んだよ!!」


洸さんは白銀さんを私に任せて、たぶんさっき言っていたコクチを倒しに向かった。



『白銀さん大丈夫ですか……?あ、止血しなきゃ!!』

私は右ポケットからハンカチを取り出す。
ちなみに左には、今朝道端でもらったポケットティッシュが入っている。
何事も断れないせいか、こういうものは受け取ってしまう……


「あなたのが汚れてしまいます!!」

『いいから使って!!』


今思えば、あのハンカチはお気に入りだったクマさんだ……
まあいいや…

あ、ティッシュで……

って!!

ティッシュって!!
それよりも大丈夫かな?

少し心配で白銀さんを見てたら「大丈夫です」って微笑みながら、私に言った。

たぶん心配かけたくない彼なりの気配りなのだろう。

しかし、傷は塞がらなくて、思ったより出血が多い。

とにかく、白銀さんを安全なところへ………

って!?

「チッ囲まれたか…」

白銀さんの口調が変わった。
少し驚いたが、
今の状況では、まずはどうしたものか……

「綺羅ちゃん!」

「っとよそ見していいのかしら?」

「ぐわっ」

洸さんが囲まれた私達に気を配った隙に洸さんに蹴りを入れる萌子。
地面に座り込む洸さん。
この状況はまずい……


今の状況
→自分達の周りにコクチに寄生された生徒
→洸さんは萌子で精一杯
→白銀さんは動けそうになし

=大ピンチ


やばいやばい……
どうすれば……

すると白銀さんが、
立ち上がろうとする。

『しっ白銀さん!!まだ!!』

「大丈夫です。これくらい……」


…………。
なんで?
狙いは私だ。
私なのになんで…


『なんで関係ない人達を……』

なんでだよ……
この生徒たちだってもとは関係ない。
私があの存在だからであって関係ないんだ!
………………

「綺羅さん?」



『……なんで……関係ない人達を…傷つけんだぁぁああー!』


そこから先は私には記憶がない。




霧葉の生徒によれば
私は萌子にまた怪我をさせ、しまいには、殺しかけたらしい……

でもそれが真実か嘘かは分からない。


でも一つ言えるのは、
私はやっぱり危険人物なんだってこと……



洸さん…………
やっぱり私は許せないです。





(私は自分が許せないんです……)
(え?)
(でも……もし……)
(………もし?)







――私が危険人物じゃなかったらその時は許せるかもしれません……――




次はあとがき。




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