―洸side―
今日はいつもとは違い、街に来ていた。
理由は、鍋パーティーの具材を買いに。
しらたきとマロニー●ゃん、アキたちはどっちがいいかな?なんて考えて、育ち盛りだと思い、両方買って、帰路につく。
家っというかまあ家につくと、コクチの気配がした。
それも、バカでかい。
気配を確認すると、俺の家の近くだった。
気配をたどるように目的地へ行くと、俺は目を疑った。
そこにいたのはかわいい女の子が泣きながら、気を失ったケンを殴ろうとしていたからだ。
すぐさまレイになり、ケンにふりかかろうとする拳を自分の手で受け止める。
「女の子がこんな物騒なことしちゃだめでしょ?」
レイになったとき咄嗟にメガネを投げ捨ててしまったが、問題はない、家に一応かえがある。
そんなことを考えていると、女の子が拳を止めた俺の手の方の腕を握り、そのまま俺を女の子の方へ引き寄せた。
うひょーい!
っと思ったが、今この状況で、そんな甘い一時があるわけではなく、女の子はそのまま、俺の腹にひざげりをいれた。
「ぐはっ!!」
女の子といっても、この子は今、コクチを寄生されているため、そこらへんの不良とは違う、重みのあるけりがはいる。
それはもちろん痛いが、血は出てなかった。
すると―
『……。わ…た…しが……。いやだーーー。』
そう叫んだ目の前の子は頭を抱えて座り込む。
『いやだいやだいやだいやだ。』
彼女はそうつぶやいて俺から少し離れる…。なにがなんだか分からなくて、とにかくコクチを剥がそうと試みる。
だが、案の定簡単には剥がれてはくれないが、やっと一匹剥がす。
「一体何匹いんだよ」
そう、彼女の体には一匹のコクチがいるわけじゃなく、二匹いや、三匹いた。
今、俺が一匹剥がしたから残りは二匹。
普通の人間でよくここまでもったといってもいいほど、寄生されている。
このままじゃ闇が……
どうする?って考えてる暇なんかないよね。
とりあえず剥がすか!
でも手荒なことは出来ない。仮にも女の子…。
どうする?
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