―放課後―


「ちょっと大声出したくらいであんなに怒るかよ?」


「未遂だったのにボクも怒られました…」


「ブーーまた!?…」


ここはマジバーガー店内今日も火神大我の席の真向かいには黒子テツヤがいた。
さすがの火神もまた相席はこたえたらしく、今度から違う店に行こうと決意していた。


「やあやあ!お二人さん!またまた相席しちゃって…仲がよろしいですこと」


「あ、白井君!」

「白井、ちげーよ。また気づかずに座っちまったんだよ」



そこに、白井 遊が加わって、結局三人で食べたり、飲んだりしてる。

「困ったことになりました」


しばらくくっちゃべっていると、深刻そうに俺の隣に座っているテツがシェイクを飲んだ。


「いきなり約束を果たせそうにないです。」
「は?」
「え?」

何事!?約束?果たせない?


「なんかあれから屋上厳戒態勢しかれたらくて入部できなかったらどうしましょう」

「それはねーだろ」
「ないない…」


よく聞くために身をかがめたら、ありえそうにもない内容で安堵のため息と同時に、手を前に出して左右に振る。

(なんだよ!驚かすなよ!)



「……それより一つ気になってたんだけど

そもそもオマエも幻の6人目なんて言われるぐらいだろ?なんで他の5人みてーに名の知れた強豪校に行かねーんだ?

白井も元帝光中のレギュラーだったんなら、なんで、マネージャー何だ?」



「それは……。それより、テツが誠凛に来たのは俺も聞いてみたかったんだ。」



「オマエがバスケやるのには…なんか理由があんじゃねーの?」


火神にもっともらしい質問をされて困った。コイツら(特にテツ)には話せない話をしなければいけなくなるから。
話を若干濁し、自分自身も気になっていた、質問を火神と一緒にテツに聞いてみた。
最初俺が話を濁したのが不満だったのか口を開こうとしなかったが、後押しで俺がテツにもう一回言うと、口を開いてくれた。





帝光中。
以前俺がいた時にも味わった勝つことが全てだという考え。

そのために必要だったのはチームワークなどではなく、ただ個人が技を行使するだけのバスケット。
それが最強だった…
そこに[チーム]はない。
俺が転校してからキセキの世代が開花してそんな信念が強まったらしい。

テツはそんな世界に何か大切なものが欠落してる気がして誠凛に入ったみたいだ。

俺もあんなバスケは好きではなかった。
勝つことよりも大切な何かがあるかわからない。けどなんとなくあると信じていた。
しかしあそこで大好きなバスケを続けるためにはこうすることしか出来ない。
勝つことが全て。勝たなきゃなんの意味はない。
そんな世界だった。


だから、

帝光のバスケじゃないバスケで[キセキの世代]倒そうと考えてここにきたわけか。
なんか昔の俺みたいだ。
でもテツの事だからな、他にもありそうだ。


「…それよりこの学校でボクは…火神君と先輩の言葉にシビれた。今ボクがバスケをやる一番の理由は…火神君とこのチームを日本一にしたいからです。」


やっぱりな…
その言葉を聞いたときその感想しかでてこなかった。



バ神は「相変わらずよくそんな恥ずかしいセリフばっか言えんな」

ってちょっと茶化してたけどまんざらでもない顔で



―[したい]じゃねーよ日本一にすんだよ!―

と決め台詞を言って店を出て行った





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