学パロロスアル♀



2月22日

部長ことアルバさんと出会ってからだいたい1年たったある日の事だった

常日頃から彼女にセクハラという名のスキンシップをしているオレとしては外せない日だ。
オレの鞄には数日前に偶然見つけたネコミミが入っている。
カチューシャ型ではなく、ヘアピンに耳がついているというタイプのものだ。
これはぜひ部長に付けてもらわなくてはと今日を楽しみにしていた。

なのに


「アルバなら一緒に登校してきてないんだ、今日は」


いつも共に登校してくる彼女の幼馴染はこの日に限って別行動だという


「アルバちゃんなら先生に呼ばれてて今いないんです」


彼女と同じクラスの友人で部活仲間の彼女は今ちょうど席を外しているのだという


「シーたんー今日部室寄らずに帰ろー」


オレの幼馴染といえば朝からこんな状態である。

どう見ても今日オレと部長を合わせたくないらしい。
彼女の担任に詰め寄ると、にやにやとした顔で

「映研の部室に行けばいるかもよ?」

そう教えてくれたので礼も適当にほかの奴らに捕まらないうちに部室まで
走ることはできないので速足で向かう。
後ろでヒメさんが
「アレス先生!!??何言っちゃってんですか!!」
と言っていたのではやり3人ともグルだったようだ。

もし部長が部室内にいるなら鍵が開いてるはず。
そう思い職員室にもよらず直行すると思った通り鍵は開いていた。

少し乱れていた呼吸を整えてドアをスライドさせる。
ぱっと部室を見渡しても彼女の姿が確認できない。

昨日のまま放置された机の間をぬって彼女を探すと
教卓から ゴンッ と鈍い音が聞こえた。

まさかと思い黒板の方へまわりこむと案の定頭を打ったのか
頭を抱えて座り込んでいる部長が居た。

「部長」
「こ、こんにちは、シオン先輩」

しゃがみこんで彼女を呼ぶとぎこちない挨拶をされた。
彼女を見るとフードの部分だけ黒の緑のパーカーを来て、その下に学校指定のスカートをはいている。
そのパーカーはとても見覚えがある。彼女の幼馴染のものにそっくりだった

「部長、どうしたんですかそのパーカー」
「えっ!?え、っと…フォイ兄が貸してくれて…」
「なんで借りてるんですか?制服は?その下に着てるんですか?」
「え、うんと…」
「しかもなんでパーカーの帽子までかぶってるんですか。可愛いですが室内で帽子かぶってるとハゲますよ」

そういうとはげないもん!と両手を床についてこちらに近づいてきた
思わず距離をとると彼女の頭上に違和感を覚える

「…部長、頭に何かつけてるんですか?」
「へ!?う、ううん!?何も?何もないよ?」

どう見ても怪しい彼女はまた教卓の中に引っ込んでしまった。
せっかくおいしい構図だったのに…と少し残念ではあるが今度はこちらから距離を詰める。
左右と後ろを教卓に、前をオレに囲まれて逃げ場がないことにやっと気づいたのか、しまった。という顔をしながら両頬を染める彼女
思わず手を出しそうになるが我慢だ

「部長?」
「なななななななな何!?」
「フード、とってもいいですか?まぁ答えは聞いてませんけどね」

えっ
そう気の抜けた声を出す部長を無視して宣言通りに彼女がかぶっていたフードをとると
中から彼女の髪の毛と同じ色の耳が ぴょこっ と出てきた。

これは…ねこ、みみ?

「み」
「み?」

影になっているところでもわかるぐらい顔を真っ赤にし、見ないで!!
と言いながらオレの方にお尻を向けて丸まってしまった。
…部長

「今日はねこさんなんですね」
「パンツ視るなよ!!」

ねこの日にねこさんパンツ。本当に可愛い人である。

けっして部長はスカートが短い方ではない。
むしろもう少し短くして男子に夢を与えるべきだ、いやオレ以外部長のパンツみなくてもいいけど。
なので普通であればこう簡単にパンツを拝むことはできないのだが

警戒している猫のように毛まで逆立った部長の髪と同じ色の しっぽ
それがスカートを押し上げているせいでパンツが丸見えである。
それだけでなく、しっぽがきちんと尾骨から生えているおかげで、結構きわどい位置まで部長の柔らかそうなお尻が見える。

(据え膳・・・)

据え膳喰わねば男の恥。と言われるかもしれないが
部長が高校を卒業するまでは手出しをしないと彼女の幼馴染に誓っているので気軽にいただくことができない。
いくら彼女の同意が合っても許してくれないそうなのだ。なんて拷問だ。
これで付き合って居れば多少変わるかもしれないのだが

「部長、このしっぽなんですか」

そう聞きつつさきほどよりは警戒も解けたのか、少し曲線を描きだしたしっぽにさわると
部長の体が盛大にびくついた。
ゴンッ
頭もまた打っていた。

痛がっている彼女を引きづり出すようにして教卓の下から出すと向き合う形で抱きしめる
腕の中で固まっている彼女を無視するようにしっぽを触ると、触るたびに彼女の体が揺れる。

「し、シオン、先輩っ?」
「…」
「え、無視?」

腕の中に閉じ込めた彼女を話、正面から顔を見ると少し涙ぐんでいた。

「なんですが部長誘ってるんですか?」
「誘!?」
「というかなんですこれ、生えたんですか?」
「え…っと…朝、起きたら…はい」

少しだけ自前で用意したネコミミを使用できなく残念にも思ったが生えたなら生えたで都合がいい。

「部長、しっぽのせいでスカートの意味がないです」
「へっ!?うわっ!」

今まで気付いてなかったのか両手でしっぽごと自分のスカートを抑える。
なぜ彼女の頭はこうも残念なのか。
いつもは若干猫背のせいでわからないが同年代の女子より育っている胸部が惜しげもなく目の前に差し出されている。
これはもう手を出しても文句言われないんじゃないんだろうか
と本気で考えだすと不意に部室のドアが開き一瞬の間に部長がオレから遠ざかって行った。

とても残念だ



「残念だじゃねーよ!」






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