『 Dear My Sun 』
「…つーわけで、一花ちゃんとお付き合いさせて頂くことになりました」
「………そうか」


一花ちゃんと付き合い始めて数日後の昼休みの屋上。
オレ達の関係を部員に言いふらして回ったりはするつもりは無い。部員たちに色々な意味で変に気を遣われるのは避けたいからだ。けど青八木にだけはやっぱちゃんと話しておくべきだと思って、昼飯を一緒に食いながらこれまでの経緯をざっと話して付き合い始めた事を打ち明けた。
青八木の言葉には色々と気付かされて背中を押されたし、何より一花ちゃんの兄貴だ。可愛い妹を掻っ攫っちまったんだから、そういう話はちゃんとしておくべきだろう。


「あの時、アドバイスっつーか、色々言ってくれてありがとな。おかげで正直になれたっつーか……青八木?」


オレが言い切る前に、隣に座っていた青八木はすっと立ち上がるとオレの真正面に来て強い眼差しでオレを見下ろしていた。その視線に「立て」と言われている気がして、戸惑いながらも手にしていたサンドイッチを置いてその場で立ち上がった。


「……純太」
「お、おう…?」
「…歯を食いしばれ」
「はぁ!?」


あまりにも突然すぎて動揺が隠せない。歯食いしばれってなんだよ!その台詞殴る奴が言う台詞だろ!っつーか右手拳握ってるし目がマジだしじりじりとオレとの距離詰めてきてるし!


「ちょ、青八木…!タンマ!急にどうしたんだよ!」
「一花に彼氏が出来たらこうすると決めていた」


いやそれいつの時代のお父さんだよ!っていうかお前親父じゃなくて兄貴だろうが!…っていうツッコミが頭の中に浮かぶけど、真っ直ぐにオレを睨む目は本気だ。
まぁ…そうだよな。青八木にとってはたった一人の大事な可愛い妹だもんな。もしオレが青八木の立場ならきっと同じ事を思っているはずだし、それをいくら相棒とはいえ、妹を掻っ攫われるんじゃ一発殴っておきたくもなる気持ちはわかる。

仕方ねぇ、粘着男のグーパンより強烈なのを喰らうのはもう確実だろうが、もう一花ちゃんを悲しませないという戒めの為にも一発しっかりと受けておこう。


「…わかった。どっからでも来い青八木!」


ぐっと奥歯を食いしばって、目を瞑って、相当の痛みを覚悟していずれ来るであろう衝撃に備えた。
……が、待てどもその衝撃は感じない。不思議に思って恐る恐る目を開けてみると、さっきまでいつ殴りかかってきてもおかしくなかった青八木は困ったように薄く笑っていて、すっかり穏やかになっていた。


「……純太の事は殴れない」
「へ…?」
「怪我をさせたら練習に差し支える。それに……純太なら、何も心配いらない」


青八木は握り拳を解いた。正直心の底から安心したわ…あのマジな目はめちゃくちゃ怖かった。絶対手加減無しで殴るつもりだっただろう。気が抜けてついつい情けなく安堵のため息を深くついてしまった。


「心配いらないって…どういう事だよ」
「純太になら、あいつを任せられる」
「まだ当分、自転車漬けだけどな」


なんて、苦笑いを浮かべてはみたけど一花ちゃんはそれでいいと言ってくれた。実際彼女は以前と変わらずに、いや、一層マネージャーの仕事を張り切ってこなしてくれているように見える。部員達の走りを見て声を張って応援したり、記録を見ている一花ちゃんはニコニコしていて楽しそうで、特に居残り練習の時は顕著だ。
そんな一花ちゃんの姿を見てオレは「本当に自転車が好きなんだな」と改めて思うし、そんな一花ちゃんの事が大好きだと再認識させられる。

それと……うだうだ悩んでたの、すげーアホだったわ。


「青八木の言う通りだった。"私を一番に考えないで下さい"って…一花ちゃん本人から言われたよ」


保健室で青八木が言ってくれた『一花が自分を一番に考えてほしいだなんて言うと思うのか』という言葉の通りだった。それよりも前からオレも一花ちゃんならそう思ってくれるかもしれない、なんて期待はしていたけど実際に彼女の口からその言葉を聞いた時……『一花ちゃんを好きにならないわけ、ないわ』って思った。


「オレは今まで通り、自転車のことを一番に考えていて欲しいってさ……ちょっと泣きそうになっちまったし、マジかなわねぇわって思ったよ。一花ちゃんオレにはもったいなさすぎるだろ」
「…そんな事はない。一花を変えたのはお前だ、純太」
「一花ちゃんがマネージャーになったのはオレ達の走りを見たからだろ?オレだけが変えたわけじゃねーって。お前もだよ、お兄ちゃん」
「違う。その事じゃない」


違うなら一体なんの事だよ、という言葉を込めて眉を顰めてみるが青八木はニヤリと笑うだけで、その場に腰を下ろして食いかけの弁当に再び箸をつけていた。なんか腑に落ちないがオレも座って食いかけのサンドイッチを再び手に取った。


「ったく。気になる言い方すんなよなー」
「…きっとその内わかる。その時はしっかりと一花の事、見ていてやってくれ」
「なんだよそれ。余計気になるじゃねーかよ。けど…わかったよ」


まだ青八木の言ってる意味はわかんねーけど、一花ちゃんが何かをしようとしているなら、見ないなんて選択肢は絶対にありえない。
彼女に見ていて欲しいのと同じくらい、オレも一花ちゃんの事を見ていたいんだ。


「それから、純太」
「お?」
「…オレを兄と呼ぶのは、まだ早い」
「……青八木……」


お前、そんなにシスコンだったっけ…?







青八木の言っていた「見ていてやってくれ」というその言葉の意味がわかったのは、数日後の事だった。

前日の夜に『明日、少し早く学校来れたりしますか?』『正門の前で待っていてほしい』というメッセージが一花ちゃんから送られてきた。何やら見てほしい物があるらしい。それが何か気になってそれとなく聞き出そうと思ったが、『直接見てほしいから今は内緒』の一点張りでヒントすら引き出す事が出来なかった。まあ、頑固な彼女からそう簡単に聞き出せるとは思っちゃいなかったけど。

次の日…つまり今日は、ほぼ毎日あった朝練が休みだ。始業に間に合うよう登校すればいいから、少し早く出ても普段に比べればずっと時間に余裕がある。
何より、一花ちゃんからの頼みを断れるはずがない。もしも深夜に出てきてほしいとか無茶振りを頼まれても、断るという選択肢は一瞬たりとも頭に浮かばないだろう。どうやらオレは、自分でも思っていた以上に一花ちゃんにゾッコンになっているみたいだ……重たい彼氏にならないように気を付けねぇと。

一花ちゃんから頼まれた通り少し余裕を持って学校に着くように家を出て、部室にチャリを置いて約束した正門に向かおうとした所で、傍らに愛車を携えた青八木と出会した。これから部室にチャリを置く所だろう。


「よっ、おはよ」
「おはよう」
「今日はお前も早いんだな」


青八木は元々余裕を持って登校してくる方だけど、今日は特に早い。それに、オレの言葉に頷いた青八木は何だか機嫌が良さそうだ。口角がいつもより上がっている。青八木が部室にロードを置くのを待って何かあったのかと聞いてみようと思ったが、それよりも早く部室から出てきた青八木が「早く来い」と口を開いた。


「わり、オレ一花ちゃんと待ち合わせしてんだ」
「…知ってる。だから早く来てやってくれ」
「えー…?」


青八木の言いたい事は波長が合うおかげか大体わかるつもりだけど、今みたいにわからない事だってある。どういう事だよ、って言ってはみるけど青八木は相変わらず楽しそうな顔でスタスタとオレの先を歩く。
けど、青八木の事だから何かあるんだろうし、多分一花ちゃんにも関係しているんだと思う。大人しく後ろを着いて行ってみると、青八木は一花ちゃんとの待ち合わせ場所の正門で足を止めた。けどそこに彼女の姿はなかった。


「見ていてやってくれ」


そうオレに言ってから青八木は正門坂を見下ろす。一体なんだと同じように正門坂を見下ろして──思わず、目を見開いた。


「……え!?」


青八木の言っていた言葉の意味がすぐにわかった。まだ遠目にしか見えないけど、正門坂を徒歩で登っている生徒達に混じって一台のロードバイクが坂を登っている。
それに乗っているのは…一花ちゃんだ。まだ小さくしか見えないし、彼女がロードに乗ってる姿を見るのは初めてだけど、見覚えのある色のスポーツウェアにサラサラと揺れる髪とあの体格は、間違いなく一花ちゃんだ。


「あれ、一花ちゃん……だよな?」


大切な彼女の姿を見間違えるはずなんてないけど、確証が欲しくて視線は一花ちゃんから移さずに隣にいる青八木に問いかけた。間を置かずに雰囲気で青八木が頷くのがわかる。


「………」


マジか、なんでロード乗ってんの、どういう事だよ……頭には言葉が色々浮かんでくるのに、オレの喉から出てくるのは息遣いだけだった。その間にもゆっくりと一花ちゃんは緩い勾配の正門坂を登ってくる。

一花ちゃんがまたロードに乗るって、かなりすごい事だ。
彼女は事故のせいで以前のようにはもう走れないと言っていた。それがどれだけ悔しかったか、つらかったのかも一花ちゃんから聞いているがきっとオレが思っている以上だっただろう。それなのにもう一度乗ろうなんて、そう簡単に出来ることじゃないはずだ。
こっちへ近付いてくる一花ちゃんは遠目でも息が上がっているのがわかるし、足取りも重たそうでふらついている。だけど登りきりたいという一生懸命さがよく伝わってきて、胸の奥から込み上げてくる熱い何かに突き動かされるように思わずぐっと手を握り締めた。
青八木に色々聞きたいこととかあるけど、それはもう全部後回しだ。今は一花ちゃんから目を逸らしたくない。


「一花ちゃーん!」


登ってくる一花ちゃんに届くように、声を張って彼女の名前を呼ぶ。校門を潜る生徒達にちらちらと見られている気配を感じるけど、その羞恥心よりも一花ちゃんを応援したいという気持ちが勝った。
辛そうに下を向いていた一花ちゃんの顔がまっすぐにこっちを向く。叫んだ後でこの距離で声届いてんのかと思ったが、しっかりと彼女の耳に届いていたみたいだ。
しっかり見ているから、という意味も込めて腕を上げて手を振ると彼女の顔がふわっと綻ぶのが遠目でもなんとなく見えた。


「あともーちょいだぞ!頑張れー!!」


いつもと立場が逆だ。いつも必死に登っているオレは今、登る一花ちゃんを応援して、目一杯応援してくれる一花ちゃんは一生懸命に登ってくる。
まさか立場が逆転する日が来るなんて考えたこともなかったが、いつも応援してくれる彼女を応援出来ることが嬉しい。
いつも一花ちゃんはオレの頑張る姿が励みになる、憧れなんだとかもったいない言葉をくれるし、ボロボロの走りを見せても屈託のない笑顔で励まして見ていてくれる。その彼女が今一生懸命頑張っているんだ。オレも思いっきり声を張って応援したいし、しっかりと見ていたい。隣にいる青八木もきっと、声は出していなくても同じ気持ちだろう。

少しずつ近付いてくる一花ちゃんに応援を飛ばし続けて、ようやく表情が確認できるくらい彼女の姿が大きく見えてきた。
事故に遭う前の一花ちゃんの走りをオレは知らない。レースで上位に入ったこともあると言っていたし、この正門坂くらいの緩い勾配の坂なら苦労せず登れていたのかもしれない。だけど今の彼女は顔に汗が伝っているのがうっすら見えるし、呼吸だって荒くてすごくキツそうだ。ブランクがあったとしてもきっと事故の影響が大きいのだろう、思うように登れていないのかもしれない。
それでも足を着くことなく、真っ直ぐに登っている姿には思わず涙が出てくるんじゃないかって位に心を揺さぶられている。


「…すげぇな……一花ちゃん」


一花ちゃんに視線を向けたまま、ぽつりと呟いた言葉は青八木の耳に届いていたらしい。微かにフッと笑う声が聞こえた。


「オレも驚いた。またロードに乗りたいって言い出すなんて、思ってなかった」


青八木もオレと同じくしっかりと一花ちゃんの姿を見ていたいんだろう。オレと会話しつつも視線は彼女に向いているのも、声色で笑っているのがわかる。青八木も嬉しいんだろう、一花ちゃんが一歩踏み出したことが。


「これを見て欲しかったんだな、一花ちゃん」


メッセージで言っていた「見せたい物」のこともだが、以前一花ちゃんから言われた「前に進む姿を見ていてほしい」という言葉の意味。それは今のこのもう一度ロードに乗る姿をオレに見せたかったんだな。
言われた時はただマネージャーとしてこれからも頑張るところをオレに見ていてほしいのかと思っていた。けどまさか、その意味がもう一度ロードに乗ることだなんて思ってもいなかったよ。
オレが一花ちゃんの支えになれているんだとわかっていたけど……まさか、ここまで彼女の気持ちを動かしていただなんて。

そんなことを話している間にも、一花ちゃんはオレと青八木のいる校門にどんどん登り詰めてくる。もうはっきりと顔が見えるところまで来た彼女は、疲労の色を浮かべながらも楽しそうに笑っていた。


「一花ちゃん!!頑張れ!」


もうこんなに大きな声で呼ばなくたってはっきりと聞こえるのだろうけど、気持ちが昂っていて声を張って呼ばずにはいられなかった。
そのオレの呼びかけに応えるかのように一花ちゃんはぐっとペダルを踏み込んで、そして……ついに校門を潜り抜けた。


「一花ちゃん!」
「一花!」
「…はぁ…、はぁ……手嶋、さ……お兄ちゃん……」


足をついて呼吸を整えている一花ちゃんの元へ青八木と一緒に駆け寄ると、一花ちゃんは疲れ切った顔を上げてこっちを見る。
お疲れ、よく頑張ったな、ロード乗ってるなんてびっくりしたよ……言いたいことは本当にたくさん頭の中にあるのに、それが言葉として口から出る前に体の方が先に動いて、両腕を伸ばしてまだロードに跨ったままの一花ちゃんを抱きしめていた。


「え…!?あ、て…手嶋さん…!?」


言葉が先に出てこないだなんてオレらしくねぇな、と思う。けどもうそれ程感情が昂っていた。


「て、手嶋さ…!わ、私汗かいてるから…!よごれちゃいます…っ!」
「そんなんいいよ。一花ちゃんがここまで頑張ってきた証だろ?」


このやり取りになんだかデジャヴを感じる。あの時は汗だくになってローラーを回していたオレが一花ちゃんにもたれ掛かって、制服を汚してしまったんだっけ。今とは逆だな。


「登ってくるとこ、見てたよ。よく頑張ったな、キツかったろ?」


体もだけど、きっと気持ちも辛かったんじゃないか。前と同じように登れなくてもどかしかっただろう。それでも一度も足を付かずに、挫けずにここまで登ってこれたのは本当にすごい事だ。


「手嶋さんが見ていてくれたから……頑張れたんです」


あとお兄ちゃんも。と、オレの後ろにいる青八木に視線をやったのが頭の動きでわかった。きっと今青八木もオレと同じ気持ちだろうな。


「手嶋さんがいつも頑張っていたから…私も頑張りたい、前に進みたいって…そう思たんです。今だってきっと、手嶋さんの応援がなかったらとっくに足ついちゃってました」


ブレザーの両脇を控えめに握られたのがわかった。平気だと言ったのに、汚さないように気を遣ってくれているようだ。


「だから全部…手嶋さんのおかげです」


全部オレのおかげだなんて、それは違うだろ。
ここまで登ってきたのは一花ちゃんの力だし、もう一度ロードに乗りたいと思ったきっかけがオレの努力だというなら、一花ちゃんのおかげでもあるんだから。
オレが毎日吐きそうになるような練習や、キャプテンとしてやる事をなんとかこなせているのは、もちろん自分がやりたいからとか色々あるけど…一花ちゃんが応援してくれるから、支えてくれているから、そして見てくれているからだ。


「ありがとうございます、手嶋さん」


ブレザーを握る彼女の手に、力が込められたのを感じた。声も微かに震えていて涙声になっている。


「…オレが頑張れてんのは一花ちゃんが応援してくれて、支えてくれるからでもあんだよ」


今一花ちゃんが今頑張った事に比べたらオレなんてきっと足元にも及ばないし、もしも一花ちゃんに出会えていなかったら…オレはここまでやれていただろうか。多分、どこかで挫けてしまっていただろう。
一花ちゃんの細い両肩に手を移動させて、少し体を離して彼女の顔を見つめる。
いつも綺麗な髪は汗で額や頬に張り付いているし、まだ疲れた顔をしているけど晴々としていた。それにやっぱり少し涙目だ。
本当に、ここまですごく頑張ってきたんだな。今登ってきたこともだが、それよりも前……誰にも心配をかけたくなくて「本当は辛かった、悔しい」って本心を一人で抱え込んで笑ってきた事故直後から、もう一度ロードに乗りたいと思えるようになる今日まで。


「だからさ、こうやって応援できてよかったって思った。オレも一花ちゃんの力になれてんだなって、さ。けど、それ以上に頑張って登ってくる姿に感動したっつーか……オレも、力もらえたよ」


どっちが応援してんだっつーのな、って思わず笑うと一花ちゃんも照れ臭そうに笑う。


「オレの方こそ、ありがとな……前に進む姿を見せてくれて」


一花ちゃんが過去を乗り越えて、前へ踏み出せた瞬間をしっかりと見れて本当によかった。余裕のある走りだったとはお世辞にも言えないし、いつもの可愛らしい姿だってボロボロだけど、誰よりもカッコよかった。一花ちゃんが今まで抱えていた物、気持ちを知っているからこそそう思えるし…そんな一生懸命な彼女の事が一層強く愛おしいと感じた。
何より、一花ちゃんが登る姿を、前に進む姿を見てオレも力を貰えた。


「なんか…いいな、こういうの。支え合えてるみたいでさ」
「ふふ…そうですね。私も同じ事考えてました」


一花ちゃんは少し照れくさそうにふにゃりと笑う。その笑顔が可愛くて釣られてオレもついカッコ悪い笑顔を浮かべてしまった。


「私、これからももっと手嶋さんのこと、応援して、支えられるように頑張ります」
「…オレも、もっと頑張るよ。それが一花ちゃんの力になるっつーなら……だから、オレからもお願いするよ。これからもオレのことを支えて欲しいし、見ていてほしい」
「そんなの…もちろんですよ」


一花ちゃんが応援してくれて、支えてくれるから。情けないとこを見せたって明るい笑顔で、優しく寄り添ってくれるから、オレは頑張れるんだ。

少しクサイ台詞だけど……やっぱり、一花ちゃんはオレにとって太陽だ。何よりもあったかくて、優しい陽だまりみたいな彼女。

情けないとこも、カッコ悪いとこもたくさんあるオレだけど…そんな姿も含めて、オレの側にいてほしい、そして誰よりも一番近くで、見ていてほしい。



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