アゲモノ | ナノ

 あい様へ キリリク ナツ、グレイ夢

もしも君が居なくなってしまったら

俺はどうなるのだろうか











if you disappeared 〜もしも、あなたが居なくなったのならば〜














natsu


「もしも、私がナツの前から居なくなったらどうする?」



ある日突然、彼女はこう言った。



「んなこと考えたことねーし、んなこと俺がさせねーよ」



俺はそう答えた。
というか、なんでこんな質問をするのだろうか。



「そっかぁー」



その屈託のない笑顔が、もし、もしも、消えてしまったら。
もし、彼女が、名無しさんが居なくなってしまったら。
俺は生きていけないだろうな。だって、俺は君がいないと生きていける自信が無いから。



「んじゃ、俺が居なくなったらお前はどうするんだ?」



彼女はニコリと笑った。



「もしナツが居なくなったら私は生きていけないよ?」



どうしてだろうか。
俺の体は勝手に動いて、名無しさんを抱き締めた。



「…俺も一緒」

「…ありがと」



もしも君が居なくなったら。

俺は生きてはいけないだろう。

だって、君のことを愛しすぎてるから。











glay

『今日の特集は"もしもあなたの恋人が居なくなってしまったら"です!!』



俺の家。
今日は彼女と二人きり。



「ねーグレイ、今日の特集面白そうだよ!!」

「あ?」



俺がトイレから帰ってくると、ソファでテレビを見ている名無しさんが話かけてきた。



「何々…"もしもあなたの恋人が居なくなってしまったら"?」



なんだよこのテーマ。
今のテレビはこんなんもやってんのかよ。



『町中でインタビューしてきました!!』

「皆はどんなふうに思ってんだろ?」

「さぁ…」



俺は名無しさんの横に座り、女性リポーターが映ってるテレビを見る。



『じゃあまずはあのカップルにインタビューしてみましょう!!』

「「あ!!」」



女性リポーターが声をかけたカップルは、憎たらしいアイツとアイツ。



『あ?』

『あの、質問していいですか?お名前は?』

『ナツだ』

『ルーシィです』

「ルーシィとナツだ!!今日デートしてたんだ〜」



いつものマフラーにアラビアンな服を着た、まぁ、超いつもどおりのナツと、今日のために頑張ってコーディネートしましたっ!!って感じのルーシィが映ってる。
リポーターはにこやかに質問をはじめる。



『質問です!!もしもあなたの恋人が居なくなってしまったらどうしますか?』



あのつり目野郎。なんて答えるのだろうか。

俺はテレビに釘付けになる。



『ルーシィが居なくなったら俺は生きていけねーな』

『あたしも同じです』



以外。と言うべきだろうか。

まさかあのナツが、こんな真面目に答えるなんて。



『なるほど。じゃあナツさんとルーシィさんはすごく愛し合ってるんですね!!』

『まぁ、そういうことだな』



すると、名無しさんはいきなりテレビを消した。
「え」と俺が名無しさんの方を見ると、名無しさんはニコリと笑っていた。



「ルーシィ、ナツに愛されてるねーー」



…素直じゃねーな、まったく。



「俺もお前が居なくなったら生きてけねーよ」

「!」



考えたことねーけど、絶対生きてけない自信がある。



「…if you disappeared」

「は?」

「"もしも、あなたが居なくなったのならば"って意味」

「……」

「私も生きてけない。だってグレイのこと好きすぎるんだもん」



名無しさんはニコリと俺に笑いかけた。

俺も、お前が好きすぎるから、生きてけねぇよ。




if you disappeared

もしも、あなたが居なくなったのならば

もしも、あなたの愛する人が居なくなってしまったら、あなたはどうしますか?



end







アトガキ


あい様!

長らくお待たせしてしまってごめんなさい!

フリリクありがとうございました!

これからもよろしくお願いしますね!



管理人



prev|next

back

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -