3.Enve...?「スタンプはここでいいのね♪」
「は、はい…」
セナVSナツの戦いの日の夕方。
セナはミラジェーンにギルドに入った証のスタンプ(刻印みたいなもの)を入れてもらっていた。
ナツの爆弾発言の後、ルーシィやらグレイやらエルザやらに勧誘されたセナは、(ムリヤリだが)ギルドに入ることになった。
まぁ本人も"魔の紅眼"が見つかりそうなココで働くことは別に嫌ではなかったようだ。
いざ見つけたとなればペルでギルドのみんなの記憶を奪えばいいし。
「はい!できた!」
ミラジェーンはスタンプをはずすと笑顔でそう言った。
「ありがとうございます。」
セナはナツと同じ右肩にスタンプを入れてもらっていた。色は紫。
「セナ〜!!」
誰かに(てか予想はつくが……)呼ばれ、後ろを振り向くセナ
「何ですか?」
振り向いた先にはナツとグレイとルーシィがいた。
「もう!タメ口でいいって言ったじゃない!」
「あ…すいません」
「ほら!また敬語!」
「あ…すい…じゃなかった!ごめんルーシィ…?」
名前で読んでよかったかな…?とルーシィを見てみると、一番最初に飛び込んできた言葉は…
「かわいい!!」
「えっ!?」
「もうその顔は反則よね?ナツもグレイもドキッとするでしょ?」
ルーシィはニヤニヤしながらナツとグレイに訪ねる。
「は?何にドキッとするんだ?」
「なっ!!//お、俺に聞くなよっ!!//」
明らかに反応が天と地ほどある二人の反応はおいといて…
「そ、そんなことないよぉ〜」
セナはあわててそういった。
ギルドの中央柱――
「(あの女、グレイ様とばっかりお話して…)」
まぁ実際そんなに話してはないが…グレイ大好きなジュビアが明らかに嫉妬目線でセナを見ていた。
「あー―っ!!!!」
いきなりセナが叫んだ。
「ど、どしたの?」
「どーした!?セナっ!」
ルーシィとナツが反応する。
「わ、私…今日泊まるトコ…ない…」
あああ―っとその場に座り込むセナ。
「えぇ!?泊まるトコネェのかよっ!?そりゃないぜセナ!!」
「ペルゥ〜(泣)」
セナのこんな無邪気なこともするんだな…と心の中で思うグレイ。(それどころじゃないが…)
「ルーシィの家は?」
グレイが訪ねる。
「ごめぇ〜ん!!今日は今から仕事なの。夜の列車に乗って」
「うう〜(泣)」
「あ、俺ん家もムリだぞ。ルーシィと一緒に仕事だ」
「いや…別にお前には頼んでねぇ。セナは女だぞ…」
「あ?女も男もかんけーねーだろ?」
「……(こいつに聞いた俺がバカだった…)」
グレイは頭をかくと、セナを見る。
「ど〜しよ〜(泣)」
「う//(かわい〜//)」
「…じゃあ」
ルーシィが閃いたようにいった。
「グレイの家に泊めてもらえば?」
…一瞬、ギルドの二人+一名の空気が死んだ。
「はぁっ!?//俺は一様俺だぞっ!!わかってんのか!!」
「そうよルーシィ!!私、男の人の家に泊まるなんてっ!!」
「(グレイ様っ!!それだけはダメです!!)」
二人+一名の訴えも聞かないのが妖精の尻尾の魔導士だ…(笑)
「ほら!!今日セナはギルドに入ったばっかだし、いろいろと教えてあげなよ!!あ、ペルも借りてくわね。」
「「え!!!?」」
ペルとセナの声がハモる。
「な、何でペルをつれて行くのっ!?」
「だってぇ、グレイとあんなことやこんなことがペルがいたらできないでしょう?」
「んなっ!?//」
「そんなことしないわよぉ〜//」
「(ダメですグレイ様ぁ〜!!)」
ルーシィはギルドの時計を見るとナツのマフラーとペルの手を持って、
「じゃ、あたしたちはこれで!!お幸せに〜」
「じゃ〜な〜!!セナ!!」
「セナ(泣)」
そう言って二人+一匹はギルドをあわたたしくでていった。
辺りはもうすっかり暗く、ギルドにいるのは後数人。
「…どーすっか?セナ。…お、俺ん家来てもいいケド…//」
「なっ//」
プイッとグレイは顔を真っ赤にしてそっぽをむいた。
「あらあら、もうすっかりラブラブねぇ〜」
「!!」
ギルドの中央柱で、セナに嫉妬を送っていたジュビアに、ミラジェーンことミラが近寄っていった。
「ミ、ミラさん…」
「セナは美人だし、グレイもイケメンだしねー。お似合いかも」
「ち、違います!!//」
この会話が聞こえていたらしく、セナが叫んだ。
「あら。でも、今日はグレイの家に泊まるをんでしょ?お幸せにねー!」
「ちょ、ミラちゃん!?//」
グレイがやっと振り向いた。
「…でも」
セナが口を開いた。
「お願いしても…いい?グレイ…」
「!!?//(うわぁっ//)」
上目遣いは反則だろ〜!!と心の中で叫ぶグレイ。
「…だめ?」
「だ、だめじゃない!むしろきて!!」
慌てすぎて変態的発言をするグレイ。
「ありがとう!!グレイ!!」
そんなグレイの気も知らずに、笑顔で言うセナ。
「あ、ああ//」
顔を真っ赤にしてグレイは答えた。
「(そんなー!!)」
心の中でジュビアは叫ぶ。
「…じゃ、行くか//」
「…うん//」
二人は顔を赤くしてギルドを出ていった。
「(何であの女ばっかり…何であの女ばっかり…)」
ジュビアはフラフラとギルドを出ていくと、グレイと歩くセナをにらみつけていった。
「あの女だけには負けない…!!」
ムンムンの嫉妬オーラを漂わせながら…
四へ
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