1.誰よりも、君が。
ある日のギルド。

いつもと変わらなく、相変わらず騒がしい。

いつも騒がしいやつらの中心にいる俺だが、今日はなんとなくそんな気になれなくてカウンターに1人座っていた。



「ナツ?」



隣から聞こえる声。

フルーツのいい香りがする。



「ルーシィか」

「どーしたの?いつもはグレイたちと騒いでるのに」



ルーシィはやさしい。
わざわざ俺にかまってくれるし。
こんないいやつがロキの彼女なんだから笑えるよ。
なんてったって、俺の初恋の相手は、ルーシィなんだから。



「別に。今日はおとなしくしたいだけ」

「今日は嵐になるかもね」



今でもルーシィを好きってわけじゃない。
ちゃんとふりきってるし、誰にも言ってないし。

でも・・・

やっぱりわすれられないんだ。

あの時感じた胸の鼓動が。

忘れられない。



「じゃ、あたし仕事行くから!!」

「おう。じゃあな。」



俺は軽く手をふると、はあと深いため息をついた。



誰よりも、君が好きだった。

好きだったんだーーーーーー











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