突然の変異





また二年経った。
十歳になったよ。

まだミルキの訓練は続いてる。

僕がそんなに続けられるとは思ってなかった。

僕も成長してるんだね←


っと、別にミルキのことはどうでもいいんだっけ。

死ぬ気の炎がね、上手くいかなかったんだよね、昨日まで。

朝起きて、なんか体が変な感じがして。
それはまぁスルーして、いつも通り、さぁ死ぬ気の炎をどうやって作ろうかって思ったら、いきなり出た。

思っただけなのに。

まだムカつきもしてないのに←

前世の趣味だった小物作りの中に金工・木工も入ってるおかげで作れた雲のボンゴレリングから、紫の炎が。

流石に驚いた。
なんでいきなり出たの。とか、すごくあっさり出たんだけど僕の今までの苦労は?とか。

誰に対してってわけじゃないけど、ちょっと言いたくなるよ。
強いて言うなら神様?
よし、僕の前に出ておいでよ。咬み殺してあげるから。


流石に謎だったから、試しに水見式をしてみた。

ほら、稀に得意系統が変わることがあるらしいし。

適当なグラスに葉っぱを一枚、ちぎって浮かべる。で、發をする。
葉っぱはくるくるとグラスの中で回る。

やっぱり変わらないか。って思ったら、いきなりグラスの底に紫色の炎が生まれた。葉っぱはまだくるくると回ったままで、そのまま水と一緒に炎に吸い込まれて消えてった。


………え。何コレ。


紫の炎ってこれ、雲の炎だよね?なんで吸い込んだの。不思議すぎる。

ただ一つ判ったのは、特質系になったらしいってことかな?多分操作系寄り。


…うん。考えてもわかんない。なんでこんなことになったかなんて知るわけないでしょ。

うん、もういいや。
過程より結果の方が大事だよね。
これで近いうちにチチオヤ咬み殺して来ようか。

匣はまだできてないんだけど、それはまぁ、今は無くても大丈夫だよね。
負ける気?あるわけ無いじゃない。




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