終りと始まり





「…――原作が、始まる」
そう、ポツリと呟いた。

◆◆◆


おはよう、こんにちは、こんばんは?
とりあえず挨拶はしておこうかな。

『僕』は、帰宅時に後ろからぐさりやられたとある女子高生。
あぁ、『元』をつけるのを忘れたや。

何があったのかは知らないけど、どうやら僕は転生というモノをしたらしい。


ぐさりとやられて次に目を覚ましたら、映ったのは和風の天井。
思わず呟いたね、「知らない天井だ…」って。

でも口から言葉は出なくって。

あの時は本気で呆然としたよ。いきなり赤ん坊になってたんだから。


更に驚いたのは、僕が『雲雀恭弥』だって気づいた時かな。所謂成り代わりってヤツ?前世(たぶん)の友人が言ってた。

でもさ、僕、女なんだよね。生物学上。
それなのに名前は恭弥。


お祖父様がさ。
「雲雀家たる者、女でも強く在れ!」
なーんて言っちゃってさ。だから僕は女だけど『恭弥』。
もう諦めたけどね。



あぁ、話戻す?
とは言っても、戻る話なんて無いけど。
今日は入学式なんだ。
沢田綱吉の、ね。
原作は前世の友人に借りて読んだから、覚えてる。情報は大事だからね。忘れるなんて馬鹿なことはしない。


原作には興味はあんまり無いけど、並盛と僕に危害を加えないんだったら好きにすればいいさ。



―――

ノープラン小説始まり。
原作が無いから台詞とか違くなる。




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