陸奥成り代わり 1



◆設定


死産の赤子が、丁度同じ時間に死んだ波長の合う魂と奇跡的にドッキングして生き返った。でも脊椎癌な7歳児。
病院で眠ると、夢の中で陸奥守吉行の本霊と会う。そこで、請われるままにドッキングした魂である『お姉ちゃん』の記憶から、世界を旅した話をして、気に入られる。
情が湧いた陸奥が、苦しい今の体でなく、同じ方法で新しい体にしてあげたいと言い、子供は両親にこれ以上迷惑をかけたくないとお願いする。『お姉ちゃん』のお蔭で、自分のせいで両親の生活が苦しいのを知っているし、莫大な金の掛かる手術も検討されているのに気付いているから。
それにより、陸奥は子供の魂を引き揚げて、一時的に神域に招くことにする。両親へは、陸奥の力で一瞬体を無理矢理動かせるようにして、手紙を残した。

陸奥が魂を引き揚げた直後、歴史が修正され、子供は「いなかった」ことになった。正確には、死産のままになった。陸奥の影響で若干ずれが生じ、医者と両親は「娘の病室に来たのに、間違えて隣の病室に入ってしまった」ことになった。母親の手には、白紙の手紙が握られている。

歴史が修正されたことで、子供の存在が消滅の危機。神域でも完全には防げず、波長の合う魂と身体はそうそう見つからないので、死なせるよりはましと苦肉の策で分霊の器に子供の魂を入れ、神域に留められないので地上に降ろした。
立派で健全な肉体にはしゃぐ大人びた7歳児(陸奥守吉行の身体)が『お姉ちゃん』の記憶と陸奥の加護と一緒に頑張る話。

魂のドッキングは偶然の産物、奇跡のようなものであり、運命ではないが正史とはなり得る。
陸奥も、体を見つけたなら、魂をそっと導くだけで、ドッキングするかどうかは完全なる運と奇跡。歴史の捻じ曲げにはならない。
子供は本来なら、陸奥に願うのは「あの両親まま生きたい」で、話はお流れ。奇跡的に快復し、病弱な浄化・癒しチートの審神者になる未来があった。両親の苦しい生活の陰にも歴史修正主義者の影響があり、子供の選択の変化もこれのせい。

私の初期刀まじ天使。




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