「私の好きなお菓子はチョコレート系。でも、得意じゃないの」
「じゃあ一緒に作ろーよ、日曜のバスケ、三時までで終わりだし、そっから真希乃ちんの家行けばちょーどいいじゃん」
「紫原、何でおまえが来ることになっているのだ」
ドスの利いた声が聞こえると思って振り返るとそこにはミドチンがいた。妹の教室まで来てなんですか。ストーカーとかですか。ミドチン趣味悪ー。
「紫原、また失礼な事考えただろう」
「そんなことないよー?」
今日貰ったマドレーヌをもしゃもしゃ食べながら言うと、ミドチンの額に血管が浮き出ていた。カルシウム足りてますかー?
「とにかくダメなのだよ」
「なんでよ、お兄ちゃん。いつもは友達いれても怒らないじゃない」
「日曜日は家に一人だろう。俺も夕方までは帰らんしな」
「なんで一人じゃダメなのよ」
「そんなの決まっているであろう!」
女の子が一人なのに男がいたら襲われるとでも考えているんだろうか。俺、そこまで欲求不満じゃないんだけどそう見えるのか?
ミドチン俺よりよっぽど失礼だなー、とミドチンの耳元に口を寄せる。
「ミドチンのえっち」
ミドチンは顔を真っ赤にして「絶対家にはいれん!!」と怒り出した。
まあ結局、行く事にはなったんだけど。

美味しいの作り方
20120915
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