今日は平日である。そして黒子くんはバスケの朝練がある。だから私もその時間に合わせて家を出る。登校はさすがに、手を繋いだりしているところをお兄ちゃんに見られたりしたら黒子くんが殺されてしまう。だからあくまでも隣に並んで歩くだけ。
学校まで行くとお兄ちゃんと目が合ったが、お兄ちゃんは私達二人を見るなり目を逸らして早足で体育館に行ってしまった。昨日、お兄ちゃんとあんまりお話せずに黒子くんの家に行ったのに怒っているのかもしれない。それとも昨日の夜何の連絡もしなかったからだろうか。
お兄ちゃんは周囲の人間にあたるから一度謝っておこうとお兄ちゃんのほうに行こうとすると黒子くんが手首を握って首を横に振った。
「大丈夫ですよ、赤司くんは怒ってませんし、ちゃんと承諾は得ているはずです。今週は幸さん、僕が独り占めするんですから」
綺麗な笑顔でそんな事言うものだから、心臓がどきりとした。
「わかった、でもね黒子くん、違うの」
「何がですか?」
「私はこれからずっと黒子くんの隣は私が独り占めするの」
ぎゅうっと手首を握られた。黒子くんは真っ赤になって「当たり前でしたね」と視線を逸らした。

目を瞑って手を繋いで
20121016
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